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「通信制中学」記録映画 記者会見


教員としても伝えていく責務がある

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戦中戦後の混乱などで中学校を卒業していない人が学ぶ通信制中学を追った記録映画『まなぶ 通信制中学 60年の空白を越えて』(撮影・監督 太田直子)の試写会と記者会見が東京都中央区で行われました。

 

舞台となったのは東京都千代田区立神田一橋中学校。通信制中学とは、昭和22年の新制義務教育制度(小学校6年間、中学校3年間)の開始に伴い、戦中戦後の混乱で新制度の中学校3年間を修了できなかった人のために設けられた教育課程です。当初は全国80校設置されていましたが、現在は同校と大阪府の大阪市立天王寺中学校の2校が残っており、そのうち全教科を履修でき、卒業資格を得られるのは神田一橋中のみです。

 

映画では月2回行われる面接指導(スクーリング)で登校する生徒の様子を中心に、個々の生徒が抱える様々な人生や背景などが映し出され、それぞれの視点から「学ぶ意味」が問われる作品となっています。

 

撮影・監督を務めた太田直子さん

撮影・監督を務めた太田直子さん

映画に出演した教員たちが登壇した

映画に出演した教員たちが登壇した

 

 

試写会終了後、映画に出演した3名の教員と、通信制中学と同じく義務教育実修了者の学び場となっている夜間中学の元教員2名を交えての記者会見が行われました。

 

映画に出演した教員の一人は「自分たちが“学びたい”という人たちの環境を整えながら、実際は生徒さんたちから自分たちが学ばしてもらっている。タイトルにある“まなぶ”というテーマは、今まさに日本国民が問われていることではないか。教員としてもこれらを伝えていく責務があり、特にそれを若い人たちに伝えていかなければいけない」と話しました。

 

現行制度における通信制中学の対象者は、昭和22年以前の「尋常小学校卒業者」「国民学校初等科修了者」に限られており、入学生徒も減少傾向にあります。しかし、こうした学び場を必要とする人は未だに数多く存在します。そうした中で、通信制中学の存在意義を訴える貴重な記録映画の公開となりました。

 

昨年12月に成立した「教育機会確保法」では、夜間中学の設置を推進する内容が明記されました。そこでは義務教育を十分に受けていない人に対して「通信の方法によるものを含む」教材の提供についても明記されています。これらの内容がどのように形を変えていくかも今後注目されます。

 

 

『まなぶ 通信制中学 60年の空白を越えて』

撮影・監督:太田直子

 

モーニングロードショー

2017年3月25日(土) 10:30~

新宿K’s cinema

<問合せ>

株式会社グループ現代:03-3341-2863

 

 

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