Top > 著名人インタビュー > 【interview】応援メッセージ:歌手・タレント 高橋みなみ さん

【interview】応援メッセージ:歌手・タレント 高橋みなみ さん


止まっている時間はもったいない。
悩んでもいい、泣いてもいい。
「1ミリだけでも前へ進もう」、その気持ちが大切

歌手・タレント
高橋 みなみ さん

高橋みなみさん

 国民的アイドルAKB48の総監督としてグループを引っ張り、2016年4月に卒業されてからはソロとして歌手やタレントなど、新しいステージで活躍する高橋みなみさん。NHK番組「いじめをノックアウト」では、いじめやLINEトラブルなど、学校問題について考えるメインMCも務めます。
 今回、聞いてみたのは、『進路に悩んだとき、どうすればいいのか』ということ。「やりたいことが見つからない、やりたいことがあっても一歩踏み出す勇気が出ない」そんな悩みに寄り添うたかみなさんの言葉にぜひ触れてみてください。

―高橋さんが、今の道に進むことになったきっかけを教えて下さい
 私が小学4年生のときに転校してきた友達「まっちゃん」との出会いがきっかけですね。彼女とは好きな漫画が同じで自然と仲良くなったんです。私はそれまで学校では人見知りで友達の後ろをついていくタイプでしたが、少しずつ自分を出せるようになって。そして初めて2人でカラオケに行ったとき、「歌上手いじゃん!」って言ってくれて。その言葉に「ホント?」みたいな感じで。もともと、母が私の歌声を褒めてくれたり、芸能系のオーディションに連れて行ったりするような環境だったのですが、まっちゃんの一言がきっかけで歌手を意識し始めて、自分の意志でもオーディションを受けるようになりました。そこでたまたま受かったところがAKB48だったんです。今振り返ると、誰かから背中を押されることほど、一歩進めることはないなとすごく思います。

―やりたいことが見つかっても、親に反対されたり、周りからどう思われるか悩んだりして、その一歩が踏み出せない人も多いなと感じます
 やりたいことをきちんと持っているということは、何事にも代えがたい素晴らしいことだと思います。自分のやりたいことを伸ばす。それの何が悪いんだろうと思うから。
 だから、本当なら親御さんから「お前はできるぞ」って言ってほしいですよね。子どもの幸せを願うのが大人であり、家族だと思うので。でもどうしても「無理なことしちゃダメ」と、優しさで言ってくれているんでしょうね。だけどせっかく自分の人生なんだから、自分で決めた方がいいと思います。周りの人が「向いてないよ、できるわけないじゃん」と言ったとしても、自分のことは自分が一番信じてあげないと!

―高橋さんも目標に向かう中で、「自分には無理だ」と、悩むことはあるのですか?
 「自分って、なんでこんなにできないんだろう」と、悔しくなることはたくさんあります。けれど、そこで諦めて何か生まれるかというと、何も生まれない。むしろそんなふうに悩む時間がもったいない。落ち込んだとき、自分にそう言い聞かせています。もちろん、悩みごとは時間が経てば解決する場合もあるけれど、立ち止まりながらも「1ミリずつでも進んでいこう」、その気持ちがとても大切だと思います。

―自分の夢や、やりたいことがわからない。そんな人たちも多いです
 「これをしたら夢が見つかる」って正直言って無いんです。でも私の場合、母や友達から歌を褒められたことがきっかけで、今の道が拓けた。結局、自分のやりたいことを探し当てれた人って誰かと出会い、影響され、何かしらの言葉を得て、火がつけられたんだと思うんです。だからこそ、そうした環境に自分を置くことは大事だと思います。この本でも、声優になりたい、それならここの高校だよとアドバイスがあるように。何か一歩踏み出さないと、自分の世界は広がらない。
 私はたまたまAKB48に入ったことで自分の世界が広がって、たくさんの経験をさせてもらいました。だから、もし今いる場所が自分の居場所ではないと思っている人は、その環境だけにとらわれる必要はないと思うんです。だからやりたいことはやった方がいいよって言ってあげたいです。その先に、新しい出会いや自分が待っているから。
 私は「いじめをノックアウト」という番組の企画で、いじめや辛いことを乗り越えた視聴者の皆さんのお便りを元に「あの空」という曲を作詞したのですが、最後に「君は、ひとりじゃない」というメッセージを込めました。自分の周りを見渡せば、家族や友達、先生、あなたの可能性を広げてくれる人はたくさんいるんだよと言いたかったんです。私も周りの誰かに影響を受けて、火をつけてもらった一人なので。

―誰かに影響される、または自分の興味の先に、どんな出会いがありましたか?
 一緒に成長できる仲間ができました。自分のためだけに頑張るって、とても難しいじゃないですか。自分に厳しくあれと。でも仲間がいたら、あの子も頑張っているからと元気をもらえたり、上手くできたときに一緒に喜べたりしますよね。だけど、そこで誰かと自分を比べてしまうのは、ちょっと違うと思うんです。
 誰かと競いあって「私が前だ、後ろだ」とやっていると苦しくなってくるし、何のためにやっているんだろうって。そうじゃなくて、皆それぞれ1本の道を走っているのだから、隣の仲間の道を走っても仕方がない。そこは一個人として、自分は自分、あの人は凄いな、あの人には負けないでおこう、頑張るぞ、くらいに思った方がいいと思います。一緒に高め合えるような仲間の存在は素晴らしいことです。でも自分と友達が持っているものって同じじゃないし、比べても意味がない。あの人は凄い、でも、あの人にない私だからできる役目や得意なことがあるはず。そう思うようになってから、私は自分の道で、得意なことを伸ばそうと思うようになりました。だから皆さんも、誰かと比べずに自分のやりたい道を進んでほしいですね。

新しい環境で役立つ!たかみな流 コミュニケーション術

Q:初対面で話しかけるためのコツってありますか?
 私、こう見えてすごく人見知りなんです。でも、自分から話しかけるようにしています。結局、ビビっているのは自分だけじゃない。皆、誰が一番最初に話しかけるのか待っている。そのことだけ覚えておけば凄く楽だと思います。「おはようー」「何しているの?」「どこから来ているの」と言えばいいだけなんです。この1個目、このフレーズだけです。

Q:相手と会話するとき、高橋さんが気をつけていることはなんでしょうか?
 私は伝えたいことがあるとき、なるべく面と向かって、もしくは電話で伝えています。今の中高生たちってLINEで「うぜぇ」とか、「笑笑」とか、そういう感情表現は大人よりも上手だと思うんです。だけど、何か本当に伝えたいことがあったとき、本当にメールで伝わるのかというと、声のトーンや相手の状況がわからない分、結構伝わりにくいんですよ。新しい環境なら、なおさら相手に伝わりにくい。きちんと相手と向き合って話したほうがいいんじゃないかなと思います。

高橋さんが作詞したいじめを考えるキャンペーンソング「あの空」を歌ってみた動画を募集中

「あの空」写真

http://www.nhk.or.jp/ijimezero/song/


高橋みなみ(たかはしみなみ)
1991年4月8日生まれ。2005年にAKB48の第1期メンバーとして活動開始。2009年にAKB48・チームAのキャプテンとなり、2012年には300人以上のメンバーをまとめるAKB48グループ総監督に就任。活動10周年をめどにAKB48を卒業し、卒業後はソロ歌手として活躍。NHK番組「いじめをノックアウト」ではメインMCを務め、いじめを考えるキャンペーン「100万人の行動宣言」を呼びかけている。ファーストソロアルバム「愛してもいいですか?」を発売中

出典「不登校・中退生のための進路相談質2017」(発行:学びリンク)