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引きこもりの我が子との向き合い方


うちの子は部屋にこもって生活しています。親との会話はもっぱら筆談です。親がいないときにお風呂に入ったり、コンビニに出かけたりはしているようです。一度は高校に通いましたが、今では中退してしまいました。そんな我が子とどう接したらいいでしょうか?

森薫のAnswer

私は不登校の子達を解決するには道筋があり、その道筋を通らないと解決していかないと思っています。
第一にお母さんが不登校を家族にとって、良かったことだと受け入れるかどうかが鍵です。お母さんがなかなか不登校が受け入れられなくて、無理矢理に学校に連れて行こうとしているうちは我が子は元気を取り戻せません。

「この子は不登校を選択したんだ」「命懸けで選択した」「不登校はOKだ」と「子どもの命があるだけで素晴らしいことじゃないか…」と「学校信仰」=学校に行かさなければならないという思いを捨てつことが出来るかどうかが大切です。

子どもにとってみたら、不登校・引きこもりというのはやっと自分で選択した安心できるお城です。

昼間は誰もいない空間に閉じこもり、活動はもっぱら誰もいない夜。そこでゲームやパソコンをやることでやっと安心する。今お子さんにとって命をつなぐ方法はそれしかありません。
子どもが引きこもりのときお母さんに大切なのは、なるべく家にいないということです。

お母さんが家にいないことで、子どもは冷蔵庫を開けてみたり、テレビを見てみたり、お風呂に入ってみたりとのびのびできます。

そういうふうに動き回ると、夜ゲームに依存したとしても足腰がボロボロになることはありません。

もしお母さんが家にずっといれば、子どもは部屋から解放されず、部屋に閉じこもるしかありません。3ヶ月がたつと足がぶよぶよになります。お菓子ばかり食べるので、太ってきます。

すると「自分が醜くなってしまった」「自分から匂いが出ているんじゃないか?」など脅迫神経症の傾向が出て、ますます外に出れません。すると引きこもる生活が長引きます。

 

お母さんは、例えば不登校や引きこもりの講演会やカウンセリングに参加する等、おでかけして情報収集に努めてください。

引きこもり、不登校になる子達は、きまって真面目でいい子達ばかりです。小さい頃からお母さんの期待に応えようと必死になり努力してきた子達です。

またそんなお子さんのお母さんほど、子どもに完璧を求めすぎてしまっています。

引きこもりになるまで、頑張ることを子どもに強いてきてしまったお母さんの振り返りが大切になります。

また子どもが病んで引きこもりになってしまったことに対して、ちゃんと夫婦で話し合いをしてください。
子どもが不登校になったことをきっかけに夫婦が話し合って、一緒にタッグを組んで子どもを肯定していくことが大事です。

「学校に行けなくてもいい。これまで君が楽しいと思ったこと。人よりうまくできたと感じられたものをどんどんやっていこう」ということにするんです。
引きこもりの子達が抜け出すには「人の役にたっている」という体験が必要です。

引きこもっている状態は心身のエネルギーが10、20に落ちています。

社会復帰するには50以上のエネルギーが必要です。

元気にやっていくには70、80のエネルギーが必要です。

そのためのエネルギーを回復させるには本当に「人の役に立つ」、「ありがとう」と言われる、そういう元気のピースを集めるんです。

それは何も外だけではなく、家の中でもできます。

夕飯の支度、洗濯物の取り込みなど、家庭のなかでお子さんに仕事を作って上げることも必要です。そして「ありがとう」と伝えてあげてください。
子どものチャージ率が70、80あっても、お母さんのチャージ率が20、30だと解決していきません。

親のチャージ率が上がれば子どものチャージ率も上がって行きます。

引きこもりの状態が、20代まで長引いているとしたら、通う学校だけではなくて、地域の支援センターや相談所などもに情報をシュアして、チームを組んで取り組んでいくことをおすすめします。

 

<解答者>
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森 薫 (もりかおる)
1950年佐賀県に生まれる。中央大学を卒業した後、2007年まで東京都内の中学校で、心障学級・通級情緒障害児学級などを受け持ち、熱心な生徒指導で保護者からも信頼を集める。通信制高校副校長を経て、2012年、一般社団法人家族支援メンタルサポート協会を設立、理事長に就任。学びリンク総合研究所所長。
専門分野は、家族カウンセリング・非行問題・子育て支援・発達障害・不登校問題等多岐にわたり、子どもの不登校から見えてくる家族支援に力を入れている。
主な著書

「子どもと夫を育てる「楽妻楽母」力」(学びリンク)「未来に輝け!スペシャルタレントの子どもたち」(学びリンク)「子どもを温かく包み込む思春期応援メッセージ」(学事出版)
「十四歳-ヒミコ-」(大学図書出版)
「親と子どもがともにそだつ共育力」(学事出版)
「家族支援のためのカウンセリング革命」(大学図書出版)

 

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