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第6弾
ルネサンス高校(通信制高校・茨城)講演は
「コンニャク」の科学的考察

茨城県大子町の本校で行われた講演のテーマは特産品のコンニャク

  板倉先生
「ふだんから考えていたからこそ気付くことができた。
ここが肝心なんだ」と板倉先生

 ルネサンス高校(通信制・桃井隆良校長)では、7月5日(土)、6日(日)の2日間、同校本校(茨城県大子町)で「仮説実験授業研究会 高校教育の根本問題を語る会」を開催しました。
「仮説実験授業」とは、「楽しい授業」のあり方を研究する「仮説実験授業研究会(教職員を中心にした教育研究会。会員数約1300名)」の授業の進め方で、科学的な思考の基本である、「疑問」→「推測(仮説を立てる)」→「実験による検証」という流れを取り込んだ「授業書」といわれるテキストにしたがって行う授業のことです。同校では、この内容をインターネット授業に取り入れる予定で、6日には約50名の会員を前にした桃井校長によるプレゼンテーションが行われました。

  1日目の5日に行われた「仮説実験授業」を提唱する板倉聖宣氏による講演のテーマは、大子町の特産品「コンニャク」でした。「コンニャク作り体験」は、ルネサンス高校の集中スクーリングにも取り入れられている、同校生徒にとってはおなじみの体験学習メニューですが、この日の講演で、「コンニャク」への理解がさらに深まりました。

いつもコンニャクが食べられるのは大子町の発見から

 
 
片栗粉(原料はじゃがいも)、小麦粉、コンニャクイモの粉末に
ヨウ素を加え、それぞれ色が変わるかを確認。
そのつど「変わると思う人」「変わらないと思う人」と挙手していき、
「変わった! そうか、でんぷんなんだ!」と、わいわい

 板倉先生は、国立教育研究所勤務時代に提唱した「仮説実験授業」を中心にした活動をされており、この日も、高校教育をめぐる問題提起のあと、コンニャクについての講義に入りました。「それまで収穫時期にしか食べられなかったコンニャクが今のようにいつでも食べられるようになったのは、大子町の中島藤衛門という人の発明発見のおかげなんです」

  そのあと、「コンニャクはコンニャクイモから作られますが、このコンニャクを収穫時期以外でも食べられるようにするには、と考えたのが中島藤衛門さんで、イモを粉にするといいと考えたのですね。畑を耕していると、イモをクワの先で欠いてしまうことがあった。その欠けたイモをそのへんに放置していたら、乾燥して粉みたいなのが付いているのを中島藤右衛門さんが発見した。乾燥させればいいんだと、藤衛門さんは気がついたんだね。これは、ふだんから、なんとか粉にしたいと考えていたからこそ気付くことができた。ここが肝心なんだ。考えていなかったら見つけることができても、そこから『乾燥させれば粉末になる』と気付くことはできない」
  ここから大子町のコンニャク作りは盛んになり、人々の生活も豊かになったということです。

「コンニャク作り体験」は、ルネサンス高校の3泊4日の集中スクーリングでは定番となっている体験学習メニューですが、板倉先生の講義で、一段と理解が深まりました。特産物にまつわる地域の歴史をひもとくと、知的なドラマがまだまだ眠っているのかもしれない、そんなふうに感じました。

コンニャクイモ
泥付きのコンニャクイモが回ってきました

板倉聖宣氏プロフィール
いたくら きよのぶ 国立教育研究所に勤務する傍ら「仮説研究授業」を提唱。1983年に「楽しい授業」を創刊し、現在まで同誌の編集長。定年後は「板倉研究室」を設立。著書に『ぼくらはガリレオ』(岩波書店)、『日本史再発見』(朝日新聞社)、『楽しい授業の思想』『科学的とはどういうことか』(仮説社)ほか多数。



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