通信制高校・技能連携校・高等専修学校・サポート校の「卒業式」
「卒業」の重みを実感。独特の演出も!
【収録校】
鹿島学園高等学校
湘南一ツ星高等学院
成美学園グループ
東朋高等専修学校
★ポイント
(1)学校独自の演出や個々の生徒たちの3年間の成長が見える
(2)多様な生徒たちを見守ってきた先生たちの温かなメッセージ
3月には、通信制高校、高等専修学校、技能連携校、サポート校で卒業式が執り行われます。この春も多くの卒業生が学び舎を巣立ち、それぞれが様々な想いを胸に、この日を迎えられました。
広域の通信制高校では、本校以外でも、各エリアの学習センターなどで卒業式が挙行されます。豪華な会場で盛大に式を執り行う学校や、アットホームな雰囲気で温かく卒業生たちを送り出す学校など、式典の形態や様子は様々。
全日制高校との大きな違いは、多様な生徒たちがそれぞれの目的や課題に応じて学校生活を送ってきたこと。「卒業」に対する意義や想いも様々です。
そんな生徒たちを送り出す卒業式ですから、学校ごとに独特の演出が行われることも多く、感動的な場面もたくさん見ることができます。特に卒業生の思い出や先生からのメッセージでは、具体的なエピソードが語られ、たくさんの「感謝」が伝わってきます。
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学校形態 通信制高校,フリースクール(中等部),全日制高校 入学可能エリア 岩手県,宮城県,福島県,茨城県,栃木県,群馬県,埼玉県,千葉県,東京都,神奈... 学習拠点 本校:〒314-0042 茨城県鹿嶋市田野辺141-9 他、岩手,宮城,福島,茨城... コース 選べる多彩な授業として、14 のオプションコースがあります(大学進学コ... POINT学校生活で得た経験を生きる力に変え
2,000名の卒業生がそれぞれの道へ
鹿島学園高等学校(通信制高校 通信制課程)
3月24日(木)、鹿島学園高校通信制課程(茨城県鹿嶋市)が令和3年度卒業証書授与式を挙行。今年度は全国で2,000名の生徒が卒業するなか、首都圏の卒業式が渋谷さくらホールにて開催されました。また鹿島学園高校の提携サポート校の卒業生も参加し、晴れやかな門出となりました。
石塚孝男学校長は式辞にて「生きていくことは、誰かに借りをつくること。生きていくことはその借りを返すこと」という言葉を紹介し、
「卒業という人生の節目にあたり皆さんをいつも支えてくれた人、お世話になった方々に素直に感謝の気持ちを伝えて欲しい」とメッセージを送りました。
また新生活が始まる卒業生に向けて「自分自身に自信と誇りを持ち、一歩一歩確実に自分の道を進んで下さい」と締めくくりました。
また石川伸二郎副理事長からは「どのような時代に生きようとも、将来の夢や目標を持って全力でチャレンジしていって欲しい。なぜなら、人生は自分の考え方や行動でどうにでもなるからだ」と述べ、「失敗してもいいじゃないんです。本気の失敗は、次の成長の糧になる。未来は自分で創るもの」と卒業生にエールを送りました。
在校生からは、コロナ禍による影響で卒業する先輩方との関わりが少なくなってしまったことを残念に思いながらも、
「私たちは先輩方から学んだ自分の世界を表現するすばらしさや、友を思いやり共に笑う大切さ。困難な状況でもあきらめずに挑戦し続ける精神を忘れません。そうした先輩方の生きる力を受け継ぎ、鹿島学園高等学校をよりよい学校にしていくことを誓います。そして卒業しても、母校を訪ね、元気な姿を見せて、私たちを励ましてください」と送辞の言葉が贈られました。
そして答辞では代表生徒がこれまで支えてくれた先生や家族に対して感謝を述べ、「一番の思い出はトレッキングに参加したこと。山登りになれていないメンバーもいる中で、皆で声を掛け合いながら全員で山頂に立った時の達成感は今でも忘れられません」と学校生活を振り返り、「卒業生は今後別々の道に進み不安もありますが、鹿島学園高校で学んだことはこれから生きる力になると私たちは確信しています」と学校生活で得た経験を胸に未来へ歩んでいくと語りました。
鹿島学園高校では、14種類の多彩なオプションコースがあります。それぞれの興味関心に合わせた学びや将来に役に立つスキルなどを身に付けることで、生きる力に繋がるのでしょう。
式の最後には、卒業生全員が来場していた保護者やお世話になった先生方へ、一礼し感謝を伝える場面も見受けられました。
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学校形態 技能連携校,高等専修学校 入学可能エリア 滋賀県,京都府,大阪府,兵庫県,奈良県,和歌山県 学習拠点 〒543-0017 大阪府大阪市天王寺区城南寺町7番19号 コース 「普通科」と「総合教育学科~特別支援教育~(高等専修コース/高卒資... POINT多様な生徒たちが共に巣立つ
東朋高等専修学校(高等専修学校・技能連携校)
東朋高等専修学校(大阪市天王寺区)が3月2日(水)、シェラトン都ホテル大阪で令和3年度の卒業式を挙行し、「普通科」「総合教育学科」合わせて約180名が太田功二校長より卒業証書を授与されました。なお、東朋高等専修学校はグループの通信制高校・東朋学園高校と技能連携をしており、この日は東朋学園高校の卒業証書も授与されました。
式は新型コロナウイルス感染防止のため、例年より時間を短縮して実施。そのため、卒業証書授与では、卒業生が壇上に上がることは実現しませんでしたが、代わりに太田校長が自ら卒業生一人ひとりの座席まで出向いて証書を手渡すという嬉しい演出がなされました。太田校長は一人ひとりに声をかけながら証書を手に歩み寄り、例年以上に心温まる卒業式となりました。
その後、式辞を述べた太田校長は、3年前の入学式で伝えたメッセージを回想。「当時、IQよりEQ(心の知能指数)を高めてほしいと伝えた。卒業後も心の豊かさを大切にしていってほしい」と願いを込めました。
そして、最後のメッセージとして、太田校長は「命の授業」で知られる腰塚勇人さんのエピソードを紹介。
腰塚さんはスキーでの事故により全身マヒとなり、その後、懸命のリハビリで社会復帰した元中学校教員。そんな腰塚さんが周囲の人たちに助けられた経験を経て立てた自分との約束「5つの誓い」があります。
「口は人を励ます言葉や感謝の言葉を言うために使うおう」
「目は人のよいところを見るために使おう」
「耳は人の言葉を最後まで聴いてあげるために使おう」
「手足は人を助けるために使おう」
「心は人の痛みがわかるために使おう」
太田校長は最後にこの「5つの誓い」を紹介し、「みなさんがこうした命の使い方を心に刻み、周りの人たちへの思い入れの心を持って行動してくれることを願っています」と式辞を締めくくりました。
東朋高等専修学校は、不登校経験や発達障害のある生徒、大人しいタイプから元気な子まで、様々な生徒が集まる学校。多様な生徒のニーズに合わせ、一人ひとりの「困っていること」に目を向けた合理的配慮を行っているほか、それらの生徒たちが共に学ぶインクルーシブ教育を実践しています。
この日、答辞を読んだ総合教育学科卒業生の女子生徒は、「入学時、自分に自信が持てず、いつも緊張していた」と振り返りました。しかし、「困ったことがあった場面で先生がそっと声をかけてくれた。この学校の先生たちは優しいという印象は今でも変わらない」と力強く述べ、「いつも見守ってもらえているという安心感があった」とお世話になった先生方に感謝を述べました。
多くの卒業生が、東朋高等専修学校の先生方の温かな口・目・耳・手足・心に見守られ、この日を迎えられたのだと、答辞や卒業生たちの表情から見受けられました。
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学校形態 サポート校,技能連携校,フリースクール(中等部) 入学可能エリア 全国47都道府県 学習拠点 千葉県(茂原市、木更津市、成田市、千葉市、館山市、旭市、八千代市) ... コース 普通科、音楽科、個別指導科、通信科(サタデーコース、マイペースコー... POINT最後のホームルームは笑顔で
成美学園グループ(サポート校・技能連携校)
成美学園グループ(千葉県、茨城県、栃木県、埼玉県、群馬県内、オンライン全20校舎)は、3月4日(金)、千葉県教育会館にて千葉県内校舎の令和3年度卒業式を挙行。茂原校、かずさ校、成田校、蘇我校、館山校、旭校、取手校、八千代校、小山校、足利校、伊勢崎校、久喜校、熊谷校の13キャンパスから総勢195名が母校を卒業しました。
式辞では、酒井一光学園長が「みなさんに伝えたいことは一つ。挑戦し続けることを忘れないでください」と力説。
「これまで失敗したことや、悩んだこともあったと思います。そんな挑戦の積み重ねをしたからこそ、一生ものの高卒資格を取ることができたのです。この先も、失敗すること、悩むこともたくさんあります。しかし、成美学園での経験を活かして、これからの人生を一歩ずつ歩んでほしいと思います」。
そして、成美学園のテーマでもある「夢」についても触れ、
「夢を追うことは、決して恥ずかしいことではありません。“どうせ無理だよ”という人がいても、負けずにどんどん挑戦して、夢に向かってつき進んでほしい」と、励ましの言葉をおくりました。
送辞を読んだ在校生は、入学当初は「先輩」という存在が怖いイメージだったものの、コース活動などでともに過ごすうち、先輩のやさしさに触れられたといいます。「先輩と一緒に過ごすことが、学校に行きたい理由になりました。楽しむときは思いきり楽しみ、何事にも全力で取り組む姿は、私自身が新しいことに挑戦するきっかけにもなりました」と、あこがれの先輩へ感謝を伝えました。
答辞では、「歌やダンスが大好き」という生徒が、音楽に力を入れている同校を「素晴らしい環境だった」と振り返りました。「友達とバンドを組み、うまく行かない時もあったけど、お互いに助け合えた。レッスンやリハーサルを重ね、ステージを終えたときの達成感はかけがえのないものでした」。
そして、「起業して成功する」という将来の夢も語ってくれました。「挑戦すること」を決意し夢を語る姿に、ほかの卒業生たちも励まされたのではないでしょうか。
卒業式の後は「最後のホームルーム」が行われ、担任の先生から卒業生に向けてはなむけの言葉がおくられました。
「みなさんには“自己ベスト”という考えを持ってほしい。金メダル以外に価値はない、なんてことはありません。“一位”になる人は一人しかいなくても、今までの自分の結果よりもいい結果が出せることは、誰にとっても非常に価値があることです」。
先生から生徒へあたたかなエールがおくられると、生徒から先生へ、サプライズのプレゼントが手渡されました。
記念撮影を楽しむ光景も見られ、終始笑い声が絶えない和やかな空気が流れていました。
別れを惜しみながらも、先生と生徒の距離の近さがうかがえる、晴れやかな卒業の日となりました。