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2023年08月23日

チャレンジスクールとして今年度開校20周年を迎える東京都立大江戸高校

学びリンク編集部です。今年チャレンジスクールとして20周年を迎える東京都江東区にある東京都立大江戸高校を、夏休み中の8月17日(木)に髙島由紀子校長先生に案内していただきました。

 

「今までの自分」ではなく「これからの自分」にチャレンジ

都立大江戸高校は、単位制、三部制(午前部、午後部、夜間部)、総合学科の特色を生徒たちが生かして、自分の目標を見つけ、それに向かってチャレンジする学校です。

 

髙島由紀子大江戸高校校長

 

髙島校長は「当校は将来の自立を目指して学び直しができる学校です。不登校生だけではなく、ほかの学校が続けられなくなった方も受け入れています。もちろん不登校生でなければ入れない学校ではありません。例え勉強ができなくても、毎日通学できることが大切です」と話された。

 

 

制服着用、厳しい校則には理由がある

本年度4月入学定員170名に対して1.68の倍率だったそうで、かなりの狭き門とも思われる。

入試は、調査書の提出や学科試験は行われず、志願申請書、面接、作文によって合否が決定される。「自分はこの学校で何をしたいか?を聞きます。できないかもとは思わず、今できないことをやるのが学校です」(同)。大江戸高校は制服着用、校則などは厳しい。その理由を髙島校長が続ける。「刺激に弱い生徒が当校には来ます。ですから茶髪とか、ピアスが開いているだけで怖いという子もいて、それで教室に入れなくなることもある。そこを守るためです」。

 

単位制、三部制、総合学科とは

三部制、1部(午前)、2部(午後)、3部(夜間)のうち1つの部に所属し、1日4時間(1時間は45分)の授業が行われる。週5日、4年間で卒業する設定だが、単位の取り方で3年でも卒業ができる。単位制というのは留年がなく、HRは同じまま4年次まで上がっていく。最高6年の在籍が認められるそう。またクラス単位で受ける授業(教科)が非常に少なく、1年次の時間割では歴史総合、保健、情報基礎の3教科のみ。「あの子が苦手だから出たくないというケースは少ないようです。元々うちの生徒の7~8割は不登校経験者です。みんな何かしら学校に通いづらい思いをしているので、思いやりがあるというか、人に対してあまり攻撃的にならないです」とも髙島校長は話す。

不登校でなかった生徒には、囲碁や将棋のプロになりたい、音楽活動をやりたいという人がいるそうだ。三部制は生徒の事情によって有効な使い方ができる。不登校だった生徒が通いやすい時間帯を選択、空いた時間を習い事に集中したいとか、家庭の事情でアルバイトをして生活費を稼いでいる人もいるという。「アルバイト禁止ではないので、学業に支障がない限りでできればやって欲しい。なぜなら、働いた経験はアルバイトでも大事。不登校の子がアルバイトをすることで自己肯定感が高まって、自分が人の役に立ってお金が稼げたということで学校へ戻れたケースもありました」(同)。

   

ろくろを回して本格的に陶芸を学ぶ。公開講座もあり地域とのつながりを大切にしている。

 

 

江戸の伝統文化を学べる初の都立高校

総合学科とは専門学科と普通科を合わせたイメージで、情報・ビジネス系列、生活・福祉系、そして伝統・文化系列の3つがある。特に大江戸高校が大江戸と言われているゆえんが、ちょうど江戸の開幕400年記念の時にオープンした学校であり、都で初めて江戸の伝統文化を学べる学校として開校されたことによるそう。江戸切子・漆芸・筝曲など、専門家である特別専門講師から直接学べる魅力的な講座が数多くある。

これが茶室です。講義も聞けて作法も学べるスペース。花器を使ってお花を生けたりします。

情報処理室のPC台数の多さ。CGや映像の学習が当然できます。

開校20周年記念チラシの展示。生徒たちはPCを駆使して作品を仕上げた。

 

校内を案内してもらうと、すれ違う生徒はきちんと制服を着用し、挨拶を欠かさない。広々とした校舎内は、各所に配置されたテーブルやイス、各実習室、グランドはないものの体育館、プールなどの施設が完備されており、十分すぎる教育環境にただただ驚くばかりだった。

   

 

 

  

今年度からスタートした都の事業。教室に入るのが難しい生徒のための別室が設けられている。やや混乱した生徒が落ち着くためのテントがある。

 

SC、YSWの連携で教育支援の効果が出ている

しかし同校の素晴らしさはこれらにとどまらず、SC(スクールカウンセラー)、YSW(ユースソーシャルワーカー)など専門家と連携した教育支援制度の充実にまで及ぶ。大江戸高校にはSCが2名、YSWが4名と手厚い人員配置だ。SCは生徒本人の心の悩みに寄り添い、YSWはその生徒の家庭環境を含めた学習環境を整備する。それぞれの役目があるが、ケースによっては連携して対応を行う。「不登校だった生徒が通えるようになり、それが継続されるためにはいろんな支援が必要です。7~8割が不登校だったうちの生徒が、この1年次には現時点ではほぼ長期欠席がないと聞いています」と語り、最後に「開校20周年、この実績はすごいと思います。家から出られなかった生徒が、歯を食いしばって頑張っている。毎日通って単位を取って卒業する。だから卒業式は感動なんです」と髙島校長の熱意は絶えない。

   

    

大江戸高校自慢の図書館。図書委員と司書さんとが工夫を凝らした展示の数々。図書館に繋がる廊下の展示では、生徒たちが時事問題を取り上げコメントも加えていた。

▼学校見学会など東京都立大江戸高校の紹介はこちら↓

https://www.metro.ed.jp/oedo-he/

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