精華学園高等学校

2023年10月31日

「個別対応」と「探究学習」で生徒の進路を実現　国際パシフィック名古屋校

2023年4月、愛知県名古屋市に開校した精華国際高等学校の国際パシフィック名古屋校（愛知県名古屋市）。白を基調としたきれいな校舎で現在2５名の生徒たちが学んでいます。

 

 

コースは、「未来☆探究コース（ベーシック）」、「未来☆探究コース（アドバンス）」、「グローバルコース」の3つです。ベーシックは、基本的に自学自習をベースとしながら自分の好きなタイミングで登校し、校舎で個別指導を受けられます。アドバンスは、一人ひとりの学習状況に合わせたオーダーメイドのカリキュラムで学び、月1回の担任との対話タイムや探究学習が設けられています。グローバルコースは、在日外国人生徒を対象に3年間で日本語能力を伸ばしながら高校卒業資格を取得し、進学や就職を目指します。

 

同校では、すべてのコースでフリー登校制をとっており、1週間に通う日数と時間を生徒が心身の状態を考慮して決められます。そのため、生活リズムを付けるために毎日通っている生徒もいれば、自宅学習をメインにして週1日程度のペースで通ったり、午前や午後だけ登校したりする生徒もいます。

 

国際パシフィック名古屋校の大きな特徴は、生徒が自身の興味・関心から学んでいく「探究学習」です。探究学習は、自己分析講座で自分の好きや得意を可視化し、そこからマインドマップを作成して自分の好きをもう少し深掘り、興味のあるテーマを探究して、アウトプットをするという一連のサイクルで行われます。課題発見と解決をする力が身につくと同時に、進路探しにもつながっているそうです。

 

 

授業は先生が生徒と1対1で個別対応。それぞれの探究学習の中で出てきたものに合わせて特別授業なども行っています。例えば、イラストが好きな子がいれば紙かデジタルどちらをやりたいのかをヒアリングして、体験できる学校を探したり、先生を呼んだりと一人のために授業を設定。そこに興味のあるほかの生徒が参加していく形をとっています。

 

 

転校してきた生徒の中には、探究学習を通して自身の得意や興味を知り、飲食関係や美容師など進路の選択肢が大きく変化した例もあります。

 

また探究学習での成果は、大学の推薦入試や総合型選抜でも活用できます。同校は、岐阜医療科学大学や中日本自動車短期大学、中日本航空専門学校を持つ学校法人神野学園が教育連携校であり、法人内の大学や専門学校に優先進学制度も設けられています。

 

同校の北垣先生は「高校選びは“高校卒業後”選びです。3年間の中で未来が探せる学校を選んでほしい。本校では、それを探究学習の中で生徒と一緒に探していきます」と話しました。探究学習での学びを活かした進路探しはもちろんのこと、大学や専門学校で指導経験のある教員が生徒の進路指導を行い、先生方が生徒の進路実現をサポートしています。

（取材・文：学びリンク　片山）