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新着情報

N高等学校・S高等学校・R高等学校(25年4月開校準備中)

2024年04月26日

芥川賞作家・九段理恵氏がN/S高でAIに関する特別講義を開催!

4月19日(金)、学校法人角川ドワンゴ学園 N高等学校(本校:沖縄県うるま市)、S高等学校(本校:茨城県つくば市)、N中等部で、「生成AIと創造性」をテーマに特別講義が行われました。

 

 

N/S高の普通科では、2024年4月よりChatGPT-4とDALL・E3を無料利用できるサービスがスタート。生徒たちが生成AIを活用する環境や機会が今後増えていくことになります。

 

そこで19日(金)は、文芸分野に焦点を当てて生成AIに関する特別講義を行いました。ゲストには、第170回芥川賞受賞作家の九段理江氏、名古屋大学教授の佐藤理史氏を招き、進行兼コメンテーターは教育系Youtuberであるヨビノリたくみ氏が務めました。

 

 

九段氏は、芥川賞を受賞した『東京都同情塔』(新潮社)でChatGPTを活用。生成AIの使い方について「小説執筆のアイデア出しに使ったり、東京都同情塔ではChatGPTの回答をそのまま使っている部分もあります」と話しました。

 

また、人工知能の研究やAI小説プロジェクト『気まぐれ人工知能プロジェクト作家ですのよ』のメンバーでもある佐藤氏は、生成AIについて「面白さがわかっていない」と述べました。短い文章で物語を成立させる『54字の物語』などを例に出し、「“現在の”と修飾語がつきますが、生成AIにはまだフリとオチで人間に面白さが伝わる作品を作るのは難しいです」と伝えました。

 

そうした上で、文学の「創造性」という点に「生成AIは大きな影響を与えない」と二人ともが回答。九段氏は、「AIが作品に影響したというよりも、小説にAIを使ったという私の発言を聞いた人たちの反応から、今後の創作が変わるような気がしました」と話しました。

 

佐藤氏は、「画像や絵については、生成AIが与える影響は非常に大きいと思いますが、文学についてはまだまだ人の心を動かすような内容は書けないので影響はないと考えています」と述べました。

 

 

その後は、生徒からの質疑応答が行われました。「AIで小説執筆をする上で個性を出すには?」という質問に九段氏は、「質問する力量も重要になってきます。ただ『小説を書いてください』と伝えるのではなく、自分がどういう小説を書きたいのかをまずはしっかりと考えて具体的に質問することが大切です」と伝えました。

 

講義の最後に佐藤氏は、「小説でもマンガでも、自分が面白いと思うものをたくさん見てください。それが大人になった時の価値判断につながります」とメッセージを送りました。

 

講義を受けた生徒は、「これまでは0から1を生み出すのにAIを使うことが多かったですが、1にした後に発展させることにも使っていきたいと思います」と感想を述べました。

 

角川ドワンゴ学園では、2024年4月から「AI共生委員会」を立ち上げ、生徒たちにAIを広げていくための使い方を考えたり、イベント企画を生徒主導でも行います。AI共生委員会の生徒は「まだまだ発足したばかりでこれからイベント内容などを考えていく段階ですが、僕たちも一緒にAIの使い方を考えていきたいです」と話しました。

(取材・文/学びリンク 片山実紀)

 

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