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新着情報

岩谷学園高等専修学校

2019年07月25日

「自閉症スペクトラム」の公開講座開催(神奈川県・高等専修学校)

7月9日、岩谷学園高等専修学校(神奈川県横浜市)が主催する「自閉症スペクトラム」をテーマにした公開講座が、かなっくホール(横浜市神奈川区民文化センター)で開催されました。

 

 

岩谷学園高等専修学校は2008年より発達障害をテーマに公開講座を開催して今年で12回目となる。講演タイトルは「自閉症スペクトラムの理解と支援」。講師となる児童精神科医師の宇野洋太先生(国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所 室長)が自閉症スペクトラム(ASD)とは何かという特性の理解を前提に、学校卒業後の就労等へ社会参加する上で、それまでにどのようなことを考え、取り組んだらよいのかのヒントになる講演を行いました。

 

講演の中で宇野先生は「リンゴとバナナの共通点は何でしょう?」と問いかけました。この質問に多くの子どもは「果物!食べ物!」と答えますが、その中に「中が白い。二つともへたがついている。」と言う子もいます。ASDと判断されるは、後者の答え方をした子です。ですが、これは「多数派か、少数派か」の違いであり、「治す対象ではない」と宇野先生は話します。ASDは「認知スタイルの違い」によるもので「優越の問題ではない」と主張しました。

 

ASDの認知特性が長所として発揮されるためには、環境設定が重要だと説明しました。具体的には、「自己肯定感を育む」環境を作り出すことだという。日常生活の中で「自分でできる」ことを増やし、自立できることを見つけてくことが大切になってくるといいます。

 

まず、「できること」「できそうなこと」「できないこと」の3つに分け、「できそうなこと」を周りの大人がサポートしていく。「うまく達成できるようにセッティングすることが大事になってくる」と話した。「自立的に社会参加できるように、できることは自分でできるように、できないことは支援のアイデアを活用し取り組めるようにする」とも付け加えました。

 

この日約200名の保護者、学校関係者の参加があった。メモを取りながら熱心に耳を傾ける聴講者の姿が多く見られました。

 

2019年7月28日(日)埼玉・大宮「通信制高校・サポート校 合同相談会」