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2018年03月28日

前川喜平氏 「学び直したい人すべてに」(東京・荒川)

 

 

夜間中学の増設について考える集会が3月25日(日)、東京都荒川区(アクロスあらかわ)で行われ、前文部科学省事務次官の前川喜平さんが講演を行いました。前川さん講演とあってか会場には160名以上の聴講希望者が集まり、開場前から整理券待ちの列が目立ちました。(主催:夜間中学校と教育を考える会)

 

前川さんは、昨年施行された夜間中学の設置拡充を盛り込んだ「教育機会確保法」について、「理念や方針は示せたが、具体的な設置方針などは自治体任せになっている」とし、都道府県や市町村が一体となって組織する協議会の設置を「主に都道府県が中心となって進めていくべき」と主張しました。また、財政的に独立している政令指定都市については「独自に進めていっても良い」と述べました。

 

夜間中学設置の根拠となるニーズ調査が各自治体で行われている中、「『調査したけど希望者がいませんでした』という結果はおかしい」と、一部の調査姿勢を批判。その上で、「ニーズ優先にこだわり過ぎてはいけない。設置してからニーズが生まれるケースも大いにある」と述べました。

 

 

また、不登校など就学実態がないまま中学校を卒業した「形式卒業者」の存在について、「不登校生は数として把握されており、そうした子どもたちは夜間中学を必要とする潜在的なニーズではないか」と述べ、同時に「何をもって形式卒業者と判断するかは難しいが、学び直したいと考える人はすべてが対象者ではないか」と主張しました。

 

夜間中学は戦争など様々な事情で義務教育を修了していない人たちが学ぶ「中学校夜間学級」のことで、現在全国に31校あります。義務教育を受けられていない人は推計で100万人以上(政府見解で約70万人)いるとされており、現在の設置校数ではこれら義務教育未修了者の教育保障をまかないきれないことから、国は2016年に超党派による議員立法で「教育機会確保法」を成立。同法では、夜間中学の設置・拡充のほか、不登校の子どもたちを支援し、フリースクールなど多様な学び場を認めた条文も盛り込まれています。