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ニュースの読み方・社会の見方③
「新聞に書いてあることは全部真実でしょうか」

 2018年11月9日

 
毎日発行される新聞は多種多彩。膨大な情報が全国各地で発信されている。


皆さんの家には毎朝新聞が配達されますか。かつてはニュースを伝える中心は新聞でした。また、新聞は事実を書き、真実を伝えると言われてきました。現在ではその信頼感が薄らいでいるようですが、あなたは、新聞に書いてあることは本当のこと、正しいことと信じていますか。

新聞を読む人は減少していますが、私はテレビやネットよりも確かな情報が得られ、解説記事などによって世の中で起きたことを深く知ることができるメディア(媒体)だと思っています。では、新聞はどのように読むべきでしょうか。

事件事故のような一般記事で考えればわかりやすいですが、「いつ、どこで、誰が、何を、どのように」(5W1H)を見極めることが新聞を読む第一歩です。そして、記事の情報がどこから出たもので、どの程度確からしいかを判断することが大事です。たとえば、原因や動機などで「~らしい」「~と言われている」という書き方をしている場合は、そうでない可能性もあると考えるべきです。さらに「~が問題になりそう」などと今後の予測が入っている場合は記者の判断によるものかもしれません。そこで読者としての判断が必要になってきます。

以前は取材執筆した記者の名前は公表されませんでしたが、最近はほとんどの記事に記者名が付いています。これは、記者が責任を持って事実を書いているということを宣言し、社会への警鐘など伝えるべきことであれば個人の判断でも書くという姿勢を表しています。読者はそれをよく理解し、記事の内容をそのまま鵜呑みにするのではなく、自らの責任で自分なりに受け止めて判断をしなければなりません。

新聞を規模別に分類すると、全国に配布している全国紙、いくつかの都道府県にまたがって配布しているブロック紙、主に一つの都道府県を配布地域にしている県紙、さらに狭い範囲を対象にしている地域紙などがあります。また、内容によって、広いテーマを扱う一般紙、ある分野や業界に限ったニュースを扱う専門紙や業界紙という分け方もあります。

新聞ならどれも同じと言う人がいますが、どの新聞も規模にかかわらずそれぞれ特徴を持っています。社会的に重要なニュースが流れたあと、各紙の社説を読むと分析や主張に違いがあることがわかります。注意しなければならないのは、1つの新聞の論調や主張を無批判に信じこんでしまうことです。自分の頭で考えなくなるのは非常に怖いことです。情報をバランスよく収集し、自分の力で的確に判断する力をメディアリテラシーあるいは情報リテラシーと言います。情報社会では非常に大事な力です。

たとえば、政治分野で言うと、全国紙では、読売新聞や産経新聞は安倍政権を支持することが多く、朝日新聞や毎日新聞は批判的だと言われます。すべてが当てはまるわけではありませんが、あなたにはどう見えるか確かめてみてください。そして、ニュースを自分の頭で判断しながら読み取ることができるか、考えてみましょう。