「気になりますね!通信制高校」
通信制高校の多様な進路指導を考える③
通信制高校からの多様な進路
2026年4月7日
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◇◇「通信制高校の多様な進路指導を考える」(3回連載)
第3回 通信制高校からの多様な進路
◎通信制大学への進学者が急増本シリーズ連載1回目で通信制高校卒業後進路先で初めて大学等進学がトップになったとご報告しました。
23年度に公私通信制高校ともに初めて大学等進学率が専門学校進学率を上回り、24年度はさらに上昇しました。24年度卒業生の大学等進学者約2万6千人は、前年度から約4千人増となっています。
この背景には、総合型選抜や学校推薦型選抜など大学の選抜方式が多用になり自分に合った入試形態を選べるようになったことが要因となっていると述べました。
そして、もう1点の要因が今回のテーマでもある多様な進路の一つ、通信制大学への進学です。
通信制大学への進学者数は、図1で見るように24年度卒業生で3,982人となりました。前年度から約1,400人増となっています。大学進学者増約4千人の36%は通信制大学進学者増が占めていたことになります。

通信制大学への進学者は、通信制高校からの大学進学者の15%を占めています。24年度の通信制大学進学者 3,982人は、5年前に比べ約3倍、3年前に比べても約2倍の人数になっています。
全日制、定時制卒業生の通信制大学への進学者は、全日制で582人(同課程からの大学進学者の0.1%)、定時制からは130人(同0.9%)とともに大学進学者の1%にも満たないため、この進学ルートは通信制の際だった特徴とも言えそうです。
ここ数年で「ネットの大学 managara(マナガラ、新潟産業大学経済学部経済経営学科通信教育課程)」「ZEN大学」など高校卒業後の進学先を打ち出した通信制大学が通信制高校によって開校されたこともこの急増の背景となっています。
通信制大学には、働きながらITスキルをはじめ仕事で必要な知識や技術、また働くために必要な資格などを取得するといったものから生涯学習の一環で教養などを学ぶというイメージがありました。どちらかというと“社会人”のための大学というイメージでした。
ところが、このイメージ自体の多様化が始まっています。通信制大学は、2001年から「メディアを利用して行う授業」による単位修得のみで卒業できるようになりました。つまり、“登校”しなくても卒業できます。これによってコロナ禍中20年度から23年度はほとんどの年齢層で学生数が増加しました。25年度の通信制大学学生数は、4年制大学190,904人、短大17,110人となっています。これをコロナ禍中の21年度に比べると前者は約2万人増加、後者は約1,300人減少となっています。そして現在は、18歳からの高卒生、なかでも通信制高校卒業生に注目が集まっています。
図2の18歳から22歳の通信制大学を選んだ入学動機を見ると、「通学する必要がない」「都合の良い時間に学べる」「健康上の理由で、通学が難しい」など通信制高校選択理由と同様なものをはじめ、ズバリ「通信制高校を卒業したから」というものもあります。
◎「どんなサポートがあるか」は要確認
第5回通信制高校卒業生アンケート調査でも、2022年度卒業生からの自由記述回答のなかに通信制大学についてのコメントが約30件寄せられました。いままでは4~5件程度でしたからこれを見ても近年の通信制大学進学者の増加が感じられます。
自由記述回答を見るとアルバイトなどと両立して大学生活を送っているという報告が目立ちます。また、いったんは通学制の大学に入学したもののそこでの大学生活が合わずに通信制大学へ転学した報告などもあります。
通信制高校での学校生活と通信制大学の学び方の仕組みが似ていることから支障なく大学生活を送っている人がいる反面で、通信制大学での仕組みが合わずに退学した人もいます。
通信制大学では、一般的に自己管理を求められることが多くなるため私立通信制高校ほど行き届いたサポートは行っていないと言われます。大学生活を続けていくためにどんなサポート体制があるのかを事前に確認しておくことが大切になります。
ちなみに入学から卒業までの在学期間を見ると、社会人ではない学生(いわゆる「無職」)では、在学年数4年59%、5年19%、6年9%、7年5%、8年以上8%となっています。4年間で卒業できるのは6割です。
【「通信制大学」というキーワードが含まれている主な自由記述回答】
(卒業2年後 2023年度卒業生回答から)
・通信制大学に通いながらアルバイトをしながら学んでいます。(同様回答7件)
・通信制大学なので、アルバイトもしながらマイペースで勉強しています。
・通信制大学に通いながらアルバイトを2つかけ持ちしています。
・大学があまり合わなかったので4月から通信制の大学に転入を考えています。
・通信制の大学に転学しました。
・通信制の大学の授業とレポート課題提出をしている。
・通信制の芸術大学に通ってる。
・通信制の大学で心理学を勉強しています。
・現在、通信制の大学でIT・情報システム(主にプログラミング・3Dグラフィクなど)を学んでいる最中です。
・通信制の大学に進学したため、通信制高校時代からざっくりシステムが変わらないのが助けになっている。
・通信制の大学へ進学したが、学力とシステムに難しさを感じ、今の自分には不向きだという結論に至り、退学しました。
・現在、週2バイト生活をしており、自動車運転免許証を取得したので、車で出かけたりしながら日々過ごしています。
・通信制大学に在籍して、アルバイトをしながら勉強をしています。規則正しい生活もできています。
・大学に進学しましたが、持病の影響で通信制の大学に切りかえました。しかし、通信制になったものの、自分自身に障害があると分かり上手くいかず、退学を考えています。色々と大変なことはありましたが、大学をやめて働いていこうと前向きに考えています。
・通信制の短期大学に入学し、保育関係のバイトをしながら勉強中。まだこれからの進路についてはちゃんと決まってはいないが、バイトを続ける中でこの仕事をしてみたいと考え、資格を取れる学校に編入を考えている。
・通信制大学に進学して司書の勉強に励んでいます。体調が崩れやすいのでアルバイトなどはしていませんが、休息を適度に挟みながら過ごしています。趣味を楽しめるよう、心身の健康に気をつけています。
出所:「第5通信制高校卒業生アンケート調査(2025年度実施)」(新しい学校の会)
(卒業2年後 2023年度卒業生回答から)
・通信制大学に通いながらアルバイトをしながら学んでいます。(同様回答7件)
・通信制大学なので、アルバイトもしながらマイペースで勉強しています。
・通信制大学に通いながらアルバイトを2つかけ持ちしています。
・大学があまり合わなかったので4月から通信制の大学に転入を考えています。
・通信制の大学に転学しました。
・通信制の大学の授業とレポート課題提出をしている。
・通信制の芸術大学に通ってる。
・通信制の大学で心理学を勉強しています。
・現在、通信制の大学でIT・情報システム(主にプログラミング・3Dグラフィクなど)を学んでいる最中です。
・通信制の大学に進学したため、通信制高校時代からざっくりシステムが変わらないのが助けになっている。
・通信制の大学へ進学したが、学力とシステムに難しさを感じ、今の自分には不向きだという結論に至り、退学しました。
・現在、週2バイト生活をしており、自動車運転免許証を取得したので、車で出かけたりしながら日々過ごしています。
・通信制大学に在籍して、アルバイトをしながら勉強をしています。規則正しい生活もできています。
・大学に進学しましたが、持病の影響で通信制の大学に切りかえました。しかし、通信制になったものの、自分自身に障害があると分かり上手くいかず、退学を考えています。色々と大変なことはありましたが、大学をやめて働いていこうと前向きに考えています。
・通信制の短期大学に入学し、保育関係のバイトをしながら勉強中。まだこれからの進路についてはちゃんと決まってはいないが、バイトを続ける中でこの仕事をしてみたいと考え、資格を取れる学校に編入を考えている。
・通信制大学に進学して司書の勉強に励んでいます。体調が崩れやすいのでアルバイトなどはしていませんが、休息を適度に挟みながら過ごしています。趣味を楽しめるよう、心身の健康に気をつけています。
出所:「第5通信制高校卒業生アンケート調査(2025年度実施)」(新しい学校の会)
今回は、「通信制高校からの多様な進路」についてご説明しました。いかがだったでしょうか?
次回からは新シリーズは、「どうなる!? 2026年度からの通信制高校」についてご説明します。
次回もよろしくお願いします。

