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「気になりますね!通信制高校」
通信制高校と不登校 ①「登校を選べる通信制高校」

 2021年1月18日
 

◇◇通信制高校と不登校 第1回「登校を選べる通信制高校」◇◇

◎学校に毎日行かなくてもよい学び方
小中高を合わせた不登校状態の人は、2019年度で約23万となっています。10年度から19年度までの過去10年間の推移を見ても、平均約18万7千人の不登校状態の人がいます。

通信制高校入学者の約6割は不登校経験を持っていますが、毎日学校には行かないもののそれとは異なる方法で学びたいという要望も本来高いのではないでしょうか。

文部科学省も19年10月に出した全国の学校への通知で、それまでの「学校に登校する」という結果のみを目標にするのでなく「社会的に自立する」ことを目指す必要があると不登校支援の姿勢を転換しています。また、不登校時期が休養や自分を見つめ直すなど積極的な意味を持つ場合もあると指摘しています。

高校不登校生は約5万人となりますが、この人数には通信制高校は含まれていません。なぜかと言えば、学ぶ仕組みとして不登校という問題にならないからです。通信制高校は、卒業に必要な単位数である74単位を3年間で平均的にとった場合の25単位履修でも年間スクーリング日数は20日間程度です。通信制高校の生徒の中にも学校に行きたくても行けない不登校やひきこもり状態で悩んでいる生徒はいますが、「年度間で30日以上欠席」という不登校の前提が成り立たないのです。

通信制高校の生徒は、学校に行く必要日数は少ないのでそれぞれの生徒が自分のライフスタイルに合わせて学校以外の生活と両立させているケースが多く見られます。また、通学コースのように学校に行く日数を増やしている場合もあります。

不登校は、「学校に毎日行かなければならない」という前提があって成り立ちますが、通信制高校のように「学校に毎日行くこともできるが、行かなくてもよい」というタイプには成り立たないのでストレスが少なくなります。

◎不登校でも成長していたと感じる場面
学校に毎日行くことで得られるものも多いと思います。友だち、学力、社会性などたくさんあるでしょう。 通信制高校の生徒を見ていると、毎日行かないタイプの学校でもこれらのものはそん色なく得ているように思いますが、それは義務教育段階を経た高校生だからかもしれません。通信制高校の生徒には、中学時代以前に不登校状態だった人がたくさんいます。その不登校も、高校生になってみると「経験」となっています。不登校時代があったからこそいまの通信制高校の生活を充実して送れると話してくれる生徒が多いのです。不登校時代も成長していたのだと実感できる一場面です。

学校は、長年にわたってつくりこまれてきたものですからそのすべての代わりはできないかもしれませんが補っていくことはできます。不登校時代も成長しているという前提で考えてもらうなら、できれば第一の居場所である家庭内を快適に整えてもらうのがとても大切なことだと思います。

不登校は外へ向かうエネルギーが不足している状態ですから、それを蓄えることができるのは家庭が第一です。快適な環境のなかで人は着実に伸びていくのだと思います。

今回は、「登校を選べる通信制高校」についてご説明しました。

次回は、「不登校を経験した人のその後」についてご説明します。
次回もよろしくお願いします!