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「気になりますね!通信制高校」
通信制高校生ってどれくらいいるの?①
通信制高校生ってどれくらいいるの?

 2022年9月16日
 

◇◇「通信制高校生ってどれくらいいるの?」(3回連載)
第1回 通信制高校生ってどれくらいいるの?

◎高校生13人に1人が通信制

今回から新シリーズ「通信制高校生ってどれくらいいるの?」を3回にわたって連載します。 1回目の今回は、高校生のなかに占める通信制高校生の“存在感”です。

文部科学省は、毎年5月1日現在の生徒数を調べ、その速報値を8月に、確定値を12月に発表しています。速報値と確定値の差はほとんどなく、速報値でだいたい“確定”しています。

それによると、今年度の通信制高校生の人数は、「238,314人」(公立54,621人、私立183,693人)となりました。この生徒数約24万人が多いのか、少ないのか、にわかにはわかりませんね。

そこで、全日制、定時制の生徒数とまず比べてみましょう。

全日制高校生徒数2,876,251人、定時制高校生徒数71,667人。
どうでしょうか?

全日制に比べると、まだまだといった感じですね。一方、保護者世代の皆さんにとって馴染みのある定時制より約3倍の生徒がいるのは驚きではないでしょうか?

今年度の高校生数は「3,186,232人」。約320万人です。9割は全日制の生徒です。定時制2.2%、通信制7.5%となります。 「7.5%」だと、イメージが今ひとつわきませんが、これを「13人に1人」と言い換えるとどうでしょうか? 通信制の存在感がわいてくるのではないでしょうか。

さらに私立高校生に限ってみると、今年度の私立高校生約120万人の約15%、さきほどの言い方にすると「7人に1人」は通信制の生徒となっています。

◎通信制指標は過去最高が目白押し

毎年、学びリンクでは通信制高校の指標をまとめているのですが、今年度の指標を見ると「過去最高」というものが目白押しです。

先述の生徒数約24万人も過去最高の一つです。この生徒数は、前年度に比べ約2万人も増えているのですが、増え方も過去最高です。
約2万人増もピンとこないですが、一部の県の全高校生の人数に匹敵します。1県分まるまる通信制高校生になってしまったようなものです。

今年度の生徒増でオヤッと思わせたのが公立通信制の生徒増です。公立校が生徒増となるのは実に20年ぶりのことだからです。 私立校は26年連続で増加していますから、その勢いが公立校にも波及したのか、それ以外の要因によるものなのかもう少し様子を見てみないと判断できませんが。

学校数も増えました。公私で273校(公立78校、私立195校)、前年度より13校増えました。公立校は、統廃合があり実質的には増えていませんが、私立校は12校新設されました。ちなみに学校数も過去最高です。

新設校があると、一般的には1校あたりの生徒数は減少するのですが、今年度の私立校1校あたりの生徒数は942人と約5%増加しました。1校あたりの生徒数が900人を超えるのは初めてのことで、これまた過去最高です。

都道府県別で見ると、42都道府県で生徒数が増加しています。18道県では3年連続で増加し、3年連続減少しているのは2県にすぎません。

都道府県別生徒数には、少し注釈があります。私立通信制高校は、3つ以上の都道府県から生徒が入学できる広域校が約6割を占めています。広域校の場合は、本校所在県に他県の生徒も数えられることになります。例えば東京都に本校のある広域校の生徒数には、神奈川、千葉、埼玉などに在住する生徒も数えられているということです。

今回は、「通信制高校生ってどれくらいいるの?」についてご説明しました。いかがだったでしょうか?

次回は、「増えたり、減ったり、その理由はなに?」についてご説明します。
次回もよろしくお願いします!