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「気になりますね!通信制高校」
通信制高校が大人気!それって“バブル”!?①
国内来場者数新記録を樹立!

 2023年8月2日
 

◇◇通信制高校が大人気! それって“バブル”!?(3回連載)
第1回 国内来場者数新記録を樹立!

◎新記録の半面で頭をよぎること

学びリンクは、6月から7月に関東、東海、関西、九州14か所で「通信制高校・サポート校合同相談会」を開催しました。
各会場とも多くの皆さまにご来場いただきました。後半は本当に暑い日が続くなか、貴重な時間を割いて足を運んでいただきありがとうございました。

14か所の会場のうち、5か所で来場者数が1000人を超えました。このうち1か所は約1700人の来場者の皆さまにお越しいただきました。
この人数は、国内の通信制高校進学ガイダンスでは新記録となりました。

賑わいのある合同相談会ほど、主催者としてはやりがいがあり、楽しいものはありません。
通信制高校が進路の選択肢となり、自分に合った環境をしっかりと選んでもらい自分らしいその後の人生につなげてほしいと願います。

その半面、私には頭をよぎるものがあります。
この盛況は、90年代にはじけた“バブル経済”のような面はないのかとーー。実態の価値以上の評価が生じていないかという不安です。

◎在学中、卒業後の懸念が2つ

通信制高校の学ぶ環境は、時間や場所の制約が少なく自分のペースで学校生活を組み立てられるメリットがあります。

5年前に初めてeスポーツを教育に取り入れたのが通信制高校だったように、学ぶ内容についても既存の価値観にとらわれないのが良いところです。eスポーツは、部活から本格コースまで今では高校教育に溶け込んできました。

一方で、通信制高校から次の進路へのステップが踏み出せず、社会参画するための土台が通信制高校の学校生活のなかで培われていないのではという懸念が2つあります。
このメルマガでもお伝えしてきましたが、①卒業時進路未定者の多さ、②卒業後進学者の退学者の多さーーという2つの懸念です。

卒業時進路未定者の割合は、全日制の約4%、定時制の約16%に比べると、約31%と格段に高くなっています。また、下の図で見るように卒業時進路未定者だった人の半数近くがその後「何もしていない」状態になっています(「通信制高校卒業生アンケート調査報告」新しい学校の会)。




卒業時進路未定者は、下の図でみるように5年前の37.1%から30.9%に改善しています。この改善は、大学進学と専門学校進学比率の拡大によるものです。
ところが、通信制高校から4年制大学、専門学校に進学した学生の退学率は一般学生のそれぞれ2倍程度となっています。





卒業時進路未定も、卒業後進学者の退学も、それ自体がNGというわけではありませんが、卒業生アンケート調査報告の退学者コメントを読むと相談者が見つからず苦戦する姿がうかがえます。長い目で見たサポートの必要性を感じます。

通信制高校に多くの方が関心を持ってくれたこの時期こそ、“バブル”のような実態と価値のギャップを起こさず、来場者の皆さま、学校、主催者の私たち三者が実態を共有しながら新しいタイプの学ぶ環境の価値を高めていきたいものです。


今回は、「国内来場者数新記録を樹立!」についてご説明しました。いかがだったでしょうか?

次回は、「2023年度の最新通信制高校指標」についてご説明します。
次回もよろしくお願いします!