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「気になりますね!通信制高校」
通信制高校が増えて変わった点はなに?①
同じ15歳が見える風景の変遷

 2023年10月6日
 

◇◇通信制高校が増えて変わった点はなに?(3回連載)
第1回 同じ15歳が見える風景の変遷

◎「こんなにあるとは!?」の背景

「通信制高校がこんなにあるとは思っていませんでした!?」
通信制高校合同相談会にお出でになる保護者の皆さんが異口同音に言うのはこんな感想です。

保護者世代の方のほとんどがご自分の高校進学を考えただろう当時を見ると、通信制高校は下のグラフで見るように2000年度の場合は、113校(公立69校、私立44校)でした。さらに90年度は84校(公立67校、私立17校)でした。

公立校は、各都道府県に1校以上は開設されていましたが、私立校が開設されていない県がかなりの数ありました。広域校と呼ばれる3県以上から入学できる通信制高校は90年度まではわずか5校でした。
保護者世代の皆さんが高校進学を考えたとき、通信制高校は具体的な選択肢として目に入ってこなかったでしょう。
冒頭の感想は、その正直な感想だと思います。



そして、今年度は私立新設校15校を加えて288校(公立78校、私立210校)となりました。約20年前に比べても私立通信制高校がかなり増えています。なかでも広域校は、90年度までの5校から約120校に増えています。20倍以上です。

私立高校は、創立理念の異なる学校群とも言えます。私立高校の創立理念とは、その地域にそれまでになかった高校を設立するということですから個性的な私立通信制高校ができたことになります。
お子さんにとっては、高校進学のいろいろな選択肢ができあがってきたと言えます。

◎駅前を歩くと「通信制」看板が

通信制高校が選ばれるようになったポイントの一つに、身近にある学習センターやキャンパスなどと呼ばれるサテライト施設の存在があります。法令上は昨年度から通信教育連携協力施設(面接指導等実施施設、学習等支援施設)と呼ばれています。

サテライト施設は、現在約3,000か所あります。20年度当時は、約500か所でしたから約6倍に増えました。主要駅の駅前を注意深く歩くと「通信制」の看板が目につかないでしょうか。
都市部などでは複数校のサテライト施設が開設されていますから、通学時間のことだけでなくその特徴から選べるようになりました。

サテライト施設が多いということは、小規模の学ぶ場所が多いということにつながります。私立通信制高校1校あたりの生徒数は988人となります。生徒が一カ所に集まるのであれば、個別対応ができる仕組みがあったとしてもなかなか先生の手がまわらないでしょうが、例えば約1,000人が20カ所に分散すれば一カ所あたり50人となり先生の目も行き届きやすくなります。

現実の人数規模は、サテライト施設によって異なります。小規模、中規模、大規模と自分に合った規模でも選択できます。


今回は、「同じ15歳が見える風景の変遷」についてご説明しました。いかがだったでしょうか?

次回は、「新設校1期生になると、どうなる?」についてご説明します。
次回もよろしくお願いします!