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2019年03月15日

「不登校調査研究」「フリースクール」合同会議(文部科学省)

 

文部科学省は3月15日(金)、東京千代田区の同省庁舎で「不登校児童に関する調査研究協力者会議」「フリースクール等に関する検討会議」の合同会議を開催しました。委員の有識者と文部科学省事務方を交えて、今年で成立から3年を迎える教育機会確保法の施行後の状況や課題について話し合われました。

 

文部科学省はこの日までに、フリースクールなどの民間施設、また、教育支援センターに関する最新の実態調査を実施。同省担当者より調査結果(速報値)が報告され、委員との議論が進められました。調査結果は非公表となりましたが、後日確定値が同省より公表されるとのことです。

 

教育機会確保法施行後の状況については、特に「周知」に関する課題が複数挙がりました。地方出身の委員からは「東京などでは認知が少しずつ広がっていると聞くが地方からそうした声はほとんど聞かない」と現状が報告されました。一方、周知されても実際の教育現場で本来の理念や不登校の実態とかけ離れた解釈がなされているケースもあるとの意見が出ました。ある委員は「学校に来なくてもいい法律ができたよ、と伝える教員がいると聞いた。不登校の子は、学校に行きたくても行けない状態なのに、逆に後押ししてしまっている」と報告。それに対し、別の委員からは「そもそも学校は行くべきところという学校中心主義的な考えがあり、だから行かなくてもいいと逆転された議論が起こってしまう。本来は多様な子どもがいて、すべての子どもに普通教育が保障されているのだという理念がしっかり理解されなければ」との意見が出されました。

 

また、不登校児童生徒が5年連続で増加し14万人を超えたことについて、「その数字をどう捉えるか。不登校の中にも積極的不登校・消極的不登校と2種類ある。積極的であれば14万人という数字を悲観視する必要はないが、今その内訳がわかる当事者の声がない」と、不登校当事者の心理状況がわかる調査の必要性も訴えられました。

 

フリースクールなど学校以外の多様な学び場が広がる中、ある委員からは「そもそもなぜ学校以外を選ばなければならないのか。学校がその背景としっかり向き合わないといけない。特別支援教育もまだ十分ではなく、学校の中で教育が多様化されていく対策も考えていかなければ」との意見が。また、別の委員は「この会議の報告や成立した法律が学校の体質を柔らかくするきっかけになると期待していたが、現状で上手くいっているとは思えない」と厳しい意見も出されました。

 

教育機会確保法は不登校児童生徒に対する支援や休養の必要性、フリースクールなど多様な学習の重要性を認めた法律で2016年12月に成立。同法では「施行後3年以内に検討を加え、教育機会の確保等の在り方の見直しを含め、必要な措置を講ずる」とされています。