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特集記事

2018年08月13日

養護教諭「いじめ対応」調査 4割が対応に不安(3/3)

謝罪、仲直り… いじめ解決の落としどころは?

 

 

いじめは何をもって解決とするかは非常に難しいところですが、基本的には経過を見ながら生徒の居場所を確 保することを大切にしているようです。「学校として、解決と判断される状態」について聞いたところ、「いじめがなくなった状態」「普通の学校生活が送れている」「友達同士で一緒に移動、行動している」など、通常の学校生活を安心して送れていると判断できた時が、一定の解決と考えられているようです。対応の一つに「クラス替えの時期の配慮、引継ぎ」などが複数あげられています。

 

また、「加害者による謝罪」「当事者同時の仲直り」は、多くの学校で行われているようです。「仲直り」については、いじめ解決の大きな手段と言えますが、被害者側が不本意のまま謝罪を受け入れたり、無理やり仲直りさせられたなど、いじめがなくなっても被害者の心の傷が残り続けるという意見もあります。今回、仲直り指導について聞いたところ、90%が「ある」「ややある」と回答しました。

 

しかし、「大人の都合かなと思う。根本的に解決しているのか不明。つらい思いを引き出すだけなので、子どもにも聞けない」(公立小学校)など、指導する教員側の複雑な心境もうかがえます。一方で「白黒はっきりすることで、むしろ被害者はスッキリしている」(公立中学校)など、問題が整理され、周囲に理解してもらえることで被害者の気持ちが落ち着くケースもあるようです。また、「謝罪が行われないと、加害者の社会性が育たない」(公立中学校)など、加害者側の視点に立った意見もありました。

 

 

 

 

養護教諭「いじめ対応」調査

集計:学びリンク総合研究所

期間:2018年5月22日~6月22日

回答数:養護教諭11名(公立小学校2名、公立中学校5名、 公立高校3名、私立高校1名)※Q1~Q7有効回答10名、Q8有効回答9名