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特集記事

2018年12月06日

朝食「時間がない」「習慣がない」めまい、過呼吸、学校生活に影響も(1/4)>『養護教諭「食育」調査』

 

今回のアンケートでは大きく分けて「生活習慣」「食への意識」「偏食」「家庭環境」という4つの課題が見えてきました。

 

「生活習慣」については、まず朝食欠食の問題が挙げられます。これは全国規模の指標も出ており、「全国学力・学習状況調査」(文部科学省・平成30年度)によると小学6年生の5.5%、中学3年生の8.0%が朝食を「あまりとらない」「まったくとらない」ことがわかっています。今回アンケートをとった14名の養護教諭うち12名(86%)の学校でも、日常的に朝食をとらない生徒が「いる」と回答がありました。

 

要因としては「時間がない」という声が多く、特に朝起きの問題が大きな影響を与えています。その背景には前日の生活や睡眠時間の問題も関わってきているようで、「夜ごはんが遅く胃もたれを起こし、寝る時間が遅くなる」(公立小学校)、「肥満の生徒でも食欲がないと答えることがある。ゲームに熱中し運動不足となっている生徒もいる」(公立高校)など、日常生活の乱れが悪循環を引き起こしている様子がうかがえます。また、「家の人が全員食べない」(公立中学校)など、家庭の習慣として朝食をとらないケースも複数見られました。一方、「朝食といってもヨーグルトのみや、お菓子のみ」(公立高校)というように、「食べている」生徒でも十分な栄養がとれているのか疑わしい事例もあります。

 

結果、実際の学校生活にも影響が出ています。「朝会で貧血を起こす」(公立小学校)、「午前中に腹痛や気持ち悪い等の訴え」(公立中学校)、「音楽や体育の後に不調を訴え来室する」(公立中学校)など、明らかに午前中や運動後の不調が見られるほか、「頭に血が通わず、 ぼーっとしたり、ふらふらする生徒」(公立中学校)、「ほとんど食事をとらない生徒で、過呼吸やめまいを起こす」(公立中学校)など、深刻な事例も聞かれます。

 

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