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生きること・働くこと② ホワイトカラーとブルーカラーの差ってなんですか

 2018年6月26日

日本の一番西は与那国島で、石垣島や宮古島、沖縄本島から奄美群島、トカラ列島と続き、九州本島の南まで連なるのが南西諸島。そのもっとも北の地域に属する屋久島で私は生まれ育ちました。最近は世界遺産として有名ですが、3、40年前までは島外の人は誰も知らず、特に私が生まれた地域は、島の中でも児童が最も少ない学区で、私たちは“井の中の蛙”そのものでした。昔は祖母に連れられて海中温泉に行ったものですが、いまはその近くに屋久島おおぞら高校という通信制高校があります。

私が約50年前に中学校を卒業するとき、ほとんどの同級生が島外に就職しました。島内に仕事が少なかったこともありますが、農業や漁業をいやがったこともその理由の一つです。当時はそんなに選べる仕事もなく、多くの場合、都会から来た仕事の斡旋人が学校を回って就職先を決め、卒業生は集団就職で新しい世界に旅立ちました。紡績工場が多かったですが、「手に職を付ける」という考えから美容師や看護師なども人気でした。生きるために必死な時代でした。

ところで、ホワイトカラーとブルーカラーという言葉を知っていますか。襟の色が白いワイシャツを着ることが多い“知識労働者”をホワイトカラー、青い作業服を着ることが多い“肉体労働者”をブルーカラーと言いますが、私たちが若い頃は「仕事が楽で給料が高い」というイメージからホワイトカラーにあこがれました。実は私たちはそんな言葉も知らず、実際にはブルーカラーの仕事がほとんどでした。

最近、若者の間に農業や漁業、工芸など体を使う世界に飛び込もうとする人が増えたように思います。これは、ITの世界でも公務員でも営業の仕事でも、長時間仕事をし、競争が激しく、体力が勝負だということがわかり、それよりも自然に接したり、人間くさい感覚の仕事に魅力を感じるようになったからではないでしょうか。

現代はどんな仕事でも知識と肉体を使いますから、ホワイトカラーとブルーカラーという単純な分け方はできません。のびのびと楽しくできて喜ばれる仕事であればそれが一番です。自由にさまざまな仕事にチャレンジでき、やり直しが何回でもできる社会になればいいなあ、と思います。