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「気になりますね!通信制高校」
通信制高校の選び方②「入学時に通信制高校へ期待したこと」

 2020年10月30日
 

◇◇第2回 入学時に通信制高校へ期待したこと◇◇

◎生徒以上に高い保護者の方の「高卒」期待感
連載1回目と同様に通信制高校生徒・保護者アンケート調査(生徒2,468名、保護者1,186名からの回答集計)から、今回は「入学時に通信制高校へ期待したこと」を見ていきます。

通信制高校へ入学するときに期待したことのトップは、生徒、保護者の方ともに「高卒資格が確実にとれる」というものでした。生徒は、50%がこう回答しています。保護者の方は生徒より20ポイント以上高い73%がこの回答をあげており、保護者の方の高卒資格への期待の強さがひしひしと感じられます。

《入学時に通信制高校に期待したこと》
◎生徒
高卒資格が確実にとれる 50.1%
登校日の組み立てができる 40.7%
自由な時間が増えそう 35.7%
登校日が少ない 34.6%
先生が親しみやすそう 33.4%
◎保護者
高卒資格が確実にとれる 72.7%
不登校経験者への配慮 51.9%
登校日の組み立てができる 44.8%
先生が親しみやすそう 41.1%
個別指導・少人数指導 33.8%
※複数回答、上位5項目回答

中学を卒業して16歳でアルバイトをしようとすると、高校生なら採用がありますが、中卒生では働き口がないのが実情です。高卒資格もさることながら、高校生という身分自体が社会的なパスポートになっている現実があります。

保護者の方は、わが子の将来のことまで考えられますから、高卒資格の必要性をより強く感じるのは親心とも言えるでしょう。

通信制高校の卒業率は、途中から入学してくる転編入生も多いため算出するのが難しいとされます。私が目安としている卒業率は私立通信制高校で90%、公立通信制高校で40%です。私立高校の場合は、この基準ラインを超えていれば卒業に対するある程度の面倒見があると見ています。
また、卒業後の進路決定率も確認ポイントです。

◎生徒は自由さ、保護者の方はわが子への配慮期待
「高卒資格が確実にとれる」に次ぐ入学時に期待したことでは、生徒は、「登校日の組み立てができる」「自由時間が増える」「登校日が少ない」「先生が親しみやすそう」「厳しい規則がない」がベスト5です。自分の都合を優先できる環境に期待する気持ちが浮かび上がります。

保護者の方は、「不登校経験者への配慮」「登校日の組み立てができる」「先生が親しみやすそう」「個人指導、少人数制」がベスト5です。学校生活、勉強面でわが子への配慮を通信制高校へ期待する気持ちがうかがえます。

生徒と保護者の方の期待項目を比較すると、「先生が親しみやすそう」と先生に対する期待がともに高いのがわかります。

一方で両者のギャップも見えます。生徒では、3位に入っている「自由な時間が増える(36%)」は、保護者の方では12%と回答項目の32位に過ぎません。

保護者世代の高校生活は、時間割通りに過ごすというのが前提でしたから、自由な時間の中身が気になるところです。大人の視点で、将来につながる自由な時間の中身をじっくりと見ていきたいところです。

今回は、「入学時に通信制高校へ期待したこと」についてご説明しました。

次回は、「通信制高校の学校生活で満足しているところ」についてご説明します。
次回もよろしくお願いします!