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「気になりますね!通信制高校」
通信制高校生はどこで学ぶか①
通信制高校生の居場所は全国にどれくらい?

 2026年7月1日
 

◇◇「通信制高校生はどこで学ぶか」(2回連載)
第1回 通信制高校生の居場所は全国にどれくらい?

◎「キャンパス」の存在が選択を広げた

 学ぶ時間と場所を選ばずに学習できるのが通信制高校の特徴であり、メリットに通じるものです。自学自習という学び方です。
 その一方で、学ぶだけではなく友だちづくりや行事など学校生活の持続意欲を高める楽しみをつくりだしてくれる居場所を求める要望も高いものがあります。 通信制高校でもまず本校での学校生活があります。さらに通信制高校の場合は、本校以外に「キャンパス」や「学習センター」などと呼ばれる居場所も開設されてきました。

 通信制高校本校の学校数は、学びリンクの調べでは現在357校(公立82校、私立275校)となっています。本校以外の居場所となっている「キャンパス」などは、文部科学省調べでは全国で4,341カ所(公立校152カ所、私立校4,189カ所)となっています。全日制高校と定時制高校を合わせた学校数が4,761校(全日制4,155校、定時制171校、全定併置435校)ですから数としては通信制高校も遜色のないレベルになりました。

 通信制高校の「キャンパス」などは、法的には通信教育連携協力施設と呼ばれています。全国4,000カ所以上に開設されていますが、次の表で見る通り東京都、神奈川県、大阪府をはじめとした人口の多い地域に集中する傾向があります。
 ターミナル駅周辺に集中する傾向もありますが、地方へも拡大してきました。それだけ通信制高校に対する認知度が広がっているのだと思います。



 また、中学からの通信制高校進学者数の多い地域を見ると次の表のようになり、通信制高校「キャンパス」が多く開設されている地域とほぼ重複しています。
 「キャンパス」の存在が通信制高校進学者の受け皿となっている様子が見て取れます。





◎枠組みにこだわらない学校選び

 通信制高校「キャンパス」が何カ所になるのかー。というのは2021年の法改正(高等学校通信教育規定)まではわかりにくい面がありました。背景には、この「キャンパス」の開設校のほとんどが広域制・通信制高校という3都道府県以上の地域から生徒が入学できる学校だったからです。その通信制高校を認可している都道府県以外にもキャンパスが開設されていたため一元的に情報を集約できなかった面がありました。

 21年以降は、すべての「キャンパス」が各校の学則に記載されることになったため、どこにキャンパスがあるかは明確になったのです。同時に「キャンパス」の収容定員も明確になりました。これらは、各都道府県で開かれている知事への諮問機関・私立学校審議会で審議されたうえで認可されています。

 この「キャンパス」を区分した表が下記にある「広域通信制高等学校のサテライト施設の類型」です。この表は文部科学省が提示しているものです。いろいろ区分がありますが、理解していただくのは2種類の「キャンパス」があるという点です。
 その2種類とは、①面接指導等実施施設「他の学校等の施設」、②学習等支援施設「サポート施設」の2種類です。分校、協力校、技能教育施設は一般的には通信制高校「〇〇キャンパス」という名称になっていませんからここでは除外して見てください。



 面接指導等実施施設とは、その場所がスクーリング会場になっている施設を意味しています。一方の学習等支援施設は、特定の通信制高校と提携関係にある場所で日常的に通信制高校に在学している生徒を学習面、生活面などでフォローしている施設です。端的に言えばサポート校です。前述の4,000カ所以上の「キャンパス」で見れば、45%が面接指導等実施施設、55%が学習等支援施設です(表3参照)。

 学校選びするなかで、学校側のアピールポイントに「普段通っている教室でスクーリングが受けられます」という場合は、その教室が面接指導等実施施設になっているということです。
 サポート校の場合は、スクーリングは別の場所で実施されます。比較的近隣の系列スクーリング会場や大学等の施設で行われる場合と、宿泊・連続登校などを伴う集中スクーリングという形態で行われる場合があります。
 ややこしいと思われてしまうのは、サポート校のなかにも面接指導等実施施設になっている場合と学習等支援施設になっている場合の2パターンがあるということです。

 それでは、どちらかいいでしょうか? と、ご質問もよく受けます。
 私の答えは、そのご質問だけではわかりません。 と、いうものです。回答としてはスッキリしませんが。
 通信制高校生の中にも「宿泊のスクーリングを避けたかったからこのキャンパスを選んだ」という一方で「宿泊のスクーリングで済ませるから時間を有効に使えた」というそれぞれを評価する声が聞こえてきます。
 今の通信制高校は、一つの枠組みにこだわらない選び方が良いのだと思います。例えば宿泊スクーリングを選択軸に置いたとしても、前者は「同じキャンパスで過ごせたから友だちができた」となり、後者は「普段会っていない人と友だちになれた」と経路は異なるものの、同じかけがえのない結果を手に入れることができるように思うからです。



 今回は、「新通信制高校生の居場所は全国にどれくらい?」についてご説明しました。いかがだったでしょうか?

 次回は、「面接指導等実施施設はどうやって決まるのか」についてご説明します。
 次回もよろしくお願いします。