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「気になりますね!通信制高校」
多様な学びの場 フリースクールと通信制高校「中等部」

 2021年4月9日
 

◇◇多様な学びの場 フリースクールと通信制高校「中等部」◇◇

◎自立を促す学校以外の多様な居場所
フリースクールの数は、全国に約500カ所あります。学校に行きづらい子どもたちの学ぶ権利を保障する重要な教育機関です。 このほど発行された『小中高・不登校生の居場所探し 全国フリースクールガイド2021-2022年版』(学びリンク)では、その多くのフリースクールを収録しています。

文部科学省は、2019年10月に不登校児童生徒への支援の基本的な考え方として「学校へ登校する」結果のみを目指すのではなく、「社会的な自立を目指すこと」と学校復帰を前提とする立場から変化しています(全国の教育長などへの通知)。また、児童生徒によっては、不登校の時期が休養や自分を見つめ直すなどの積極的な意味を持つことがあると認めています。

その自立を目指すための学校以外の多様な居場所となってきたのがフリースクールと言えます。

文部科学省の調査(15年度)では、フリースクールの主な活動としては、「相談・カウンセリング」、「個別の学習」がほとんどのスクールで実施されており、ほかにも芸術活動をはじめさまざまな体験学習が行われているようすがわかります。



フリースクールの在籍者数は、義務教育段階の小中学生が59%、高校生をはじめとした16歳以上の人が41%となっています。

フリースクールの規模は、在籍者5人以下が42%で多く、6人から10人以下も23%となっていますから小規模なところが多くなっています。会費の状況を見ると、月額で3万3千円(262件平均額)となっています。

◎通信制高校「中等部」は力がじっくりつく
通信制高校やサポート校も「中等部」などの名称でフリースクールを開設するところが増えて来ました。

活動内容は、通信制高校やサポート校の特徴を反映して芸術系の専門教育ではイラスト、声優アフレコ体験などが行われていたり、個別指導の中等部では学び直しと発展的な学習に取り組んでいたりといったものが見られます。

発達障害などの課題を持つ子へのケアに力を入れているところもあります。療育が必要と認められる小中高生のための放課後等デイサービスを行っているところもあります。「放課後」の名称になっていますが、時間帯はお昼ころからの場合もあります。
このサービスでは、放課後や長期休暇中に日常生活動作の指導、集団生活への適応訓練などを行っています。住んでいる地域の自治体に利用申請をすることで、自治体から給付を受けられ、利用料は一割負担で家庭の所得に応じて上限月額を自治体が定めます。

通信制高校やサポート校の中等部のよいところは、中学卒業後の進路が見えるところかもしれません。

中等部の生活を通じて自信が回復し、実力がついていけば中学卒業後の進路選択肢も広がります。
その一方で、その在籍期間だけでなくもう少し時間をかけて力をつけたいという要望も多くあります。通信制高校やサポート校の中等部なら同じ場所で、同じ先生と過ごせることも多いですから、高校卒業までの4年から6年かけてじっくりと力をつけられる場合もあります。

今回は、『多様な学びの場 フリースクールと通信制高校「中等部」』についてご説明しました。

次回は、小中の基礎からの学び直しやマンガ制作などが高校卒業単位になる通信制高校で広く取り入れられている「学校設定科目ってなに?」についてご説明します。
次回もよろしくお願いします!