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「気になりますね!通信制高校」
通信制高校が再評価 学びの個別最適化とは②
「学びの個別最適化」の方向へ

 2021年7月15日
 

◇◇通信制高校が再評価 学びの個別最適化とは
第2回 ICT・オンライン授業で「個別最適化◇◇

◎オンラインに踏み切れない高校事情
読者の皆さんの周辺に大学生がいたら「せっかく入学したのに授業が全部オンラインになってしまった」「オンライン授業ばかりで友達作りが難しい・友達に会えない」という声を何度か聞いたことがないでしょうか。




上の図で見るように、大学でのオンライン授業の受講は約95%に達しています。一方、高校生の場合はオンライン授業の受講は約50%にとどまっています。さらに、通常通りの授業をオンラインで受講したというケースは、約13%に過ぎません。

大学生と高校生のオンライン授業受講の差は、高校には法律による制約があるからです。大学は100%オンライン授業も可能です。一方、全日制高校にあっては、オンライン授業を対面授業と同等の教育効果を有すると認めるものに限ったうえで、修得できる単位数も5割弱までと定めています。

さらに実施した科目は、その後に対面で内容を補う必要があるとも規定しています。修得できる単位数上限の緩和も示唆されていますが、文部科学省は「全日制はオンライン授業だけでは単位として原則認められない」という立場なのです。

◎通信制高校は余裕のある時間でオンライン課外授業
通信制高校の場合は、オンライン授業も含めたメディア活用は卒業に必要な単位修得のスクーリング(対面授業)の60%、特別な事情があれば80%まで代替することができます。ただし、メディア活用の中心はテレビ(NHK高校講座)や教科書準拠のDVDなどとなっています。双方向のオンライン授業をスクーリング代替に活用している例は一部の学校に過ぎません。

通信制高校のオンライン授業が活躍するのは、卒業に必要な単位修得のための授業というより余裕のある時間を活用した「課外授業」です。課外というと一段階落ちるように思われるかもしれませんが、予想以上に充実した内容を行っている学校が目立ちます。

例えば、通信制高校に多い不登校経験者は小中学校時代の未学習部分が多いのが一般的です。そのために国数英などは、オンライン授業により小学校段階やアルファベットの段階まで戻り学び直しができるようになっている例があります。

また、転入生などは大学進学を目指した発展的な学習の要望もありますからそれに対応できるようなコンテンツが用意されています。これらのコンテンツは自校で制作している場合もありますが、外部企業などと提携している場合もあります。
専門的な内容の学習をオンラインで行っている例もあります。英会話をはじめとした外国語会話、プログラミングなどが行われています。

今回は、『ICT・オンライン授業で「個別最適化」』についてご説明しました。

次回は、『多様な内容を自分のペースで学べる通信制』についてご説明します。
次回もよろしくお願いします!