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「気になりますね!通信制高校」
通信制高校が再評価 学びの個別最適化とは③
多様な内容を自分のペースで学べる通信制

 2021年7月30日
 

◇◇通信制高校が再評価 学びの個別最適化とは
第3回 多様な内容を自分のペースで学べる通信制◇◇

◎パーソナル・トレーニングのできる仕組み
「学びの個別最適化」の方向は、受け身になりがちな学びを主体的なものに変え、自分で調整しながら学習ペースを作るという考え方です。

この考え方は、これまで通信制高校が実施してきた教育内容とほぼ一致するものです。もともと、学び方の中心に自学自習のレポート学習を置いている通信制高校は、多様な内容を自分のペースで学べることが特徴になっています。

個別最適化とは、基礎知識をしっかりとつける、あるいはつけ直すという面もあります。スポーツなどでもそうかと思いますが、最近は基礎力を鍛える場合はパーソナライズされたメニューが用意されるようになってきました。誰もが同じ筋トレメニューなどはしなくなっています。

ただ基礎力鍛錬が面白いかと言えばそうでもないので日々の習慣づけと付き合ってくれるコーチがいないと難しいものです。学校では、この「大事だがつまらない基礎固め」が一斉授業の形で行われ、ある生徒がわからなくなったり、不登校になったりしても待ってはもらえず、やがて学習習慣自体も失ってしまいがちです。

一律の内容、一律のペース、一斉授業の短所から抜け出すためには、パーソナル・トレーニングを可能にするような仕組みが必要になります。その土台になるのが自分のペースに対応できる個別指導や少人数指導、そしてそれらと同様の効果が期待できるIT技術との組み合わせと言えるでしょう。通信制高校が目指している方向と一致しています。

自分のペースと言うからには、ペースは一人ひとり異なります。生徒数が千人規模以上の通信制高校では、生徒管理システムを導入している学校も一般的です。科目別レポート提出状況、スクーリング出席状況、テスト結果などの学習履歴をはじめ生徒に関するさまざまなデータを可視化し生徒に合わせた学習相談ができるようにしています。
学習状況データは本人や保護者も確認できるようになっていますから、それをもとにしてまた自分の学習ペースを考えることができます。

◎登校回数を選べるメリット
高校を卒業するためには、74単位以上の単位をとることが必要です。通信制高校以外の全日制や定時制高校は、毎日学校に通い時間割通りに授業を受けることが単位を取る条件になります。これに対して、通信制は単位を取るための学習量(例えば、数学Ⅰ・3単位を取るためにスクーリング3回、レポート9通)をこなす必要はありますが、「毎日学校に通う」ということは単位を取る条件にはなっていません。

一定の学習成果さえあれば、他に規程はありません。学ぶ場所についてもスクーリング実施場所は規定されていますが、それ以外は自由です。居場所や学年や時間の制約を必ずしも受けずに学校生活を送れます。

通信制は、この時間と場所の制約の少なさから柔軟な登校スタイルを組み立てることができるようになっています。通信制高校を選んだ理由のトップも「通信制高校の登校スタイルが自分に合っている」というものです。自分に合わせた登校回数、登校時間が選べるということです。

※「通信制高校を選んだ理由」はこちらをご参照ください

通信制高校は、次の一覧のような多様な登校・通学スタイルを、どんなふうに組み立てるか考えることができます。

通信制高校の登校・通学形態など
①週1日・3日・5日通学などから選択できる
②全日型/週5日通学が基本
③1カ月に数日の登校
④集中スクーリング(年間数泊または数日連続登校)
⑤在宅から登校へ(訪問支援)
⑥インターネットで授業
⑦午後からの授業開始
⑧最寄りの通学拠点を選べる
⑨在学期間中に留学
⑩5年制
など

今回は、『多様な内容を自分のペースで学べる通信制』についてご説明しました。

次回からは、新シリーズ『最新の不登校対応とはー』について、この6月から7月に学びリンクから発行された新刊書籍の内容を踏まえながらご説明します。
次回もよろしくお願いします!