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病院でも原因のわからない疲労感
高校2年でパタリと倒れ、起き上がれなくなった

――理事長の修造さんもODということですが、どういった症状だったのでしょうか?

理事長 症状が出始めたのは中学くらいからでした。小学生のころは学校を休むこともなかったし、人並みに体力のある子どもでした。しかし中学に上がってから徐々に体調が悪くなり段々と学校を休む日数が増えていきました。学校に行っても友達と会話するのもしんどくて、休み時間になると自分の机で本を読んで体力を温存することしかできなかった。付属の高校へ進学したんですが、症状はさらに悪化していきました。

副理事長 ただ起きられないとか、夜更かしをしたという感じではなく、もう布団に体が張り付いているかのように起こせないのです。それでも無理して制服に着替え、電車に乗り学校に通っていました。もう見送っている姿や朝起こした表情で「これは、今日は帰ってくる」とわかるんです。途中の乗り換えの駅で、やはり具合が悪いからと帰ってくる日が段々増えていきました。
そのころは医療現場でもODという病気が周知されておらず、とにかく情報がありませんでした。何件も病院を回り症状を訴えても「異常はありません」と言われ続け、最終的には「精神科へ行ってください」となっていました。でも精神科へ行っても結局「鬱病ではありません」と言われるばかりで、体調不良だけが症状としてあり、悶々とした気持ちが続きました。

理事長 高校では出席日数が単位修得に影響してきます。進学したのはいいけれど、毎日「明日は行けるだろうか?」と欠席の心配ばかりしていて、それだけで疲れ果ててしまいましたね。
2年生に上がってすぐの学期初めにスポーツテストがあるんですが、1年生のときに1500メートル走を受けられず、別日に補講を受け、先生に注意されていたのです。だから「今年こそはしっかり受けたい」という思いがどこかにありました。自分の体を奮い立たせて参加したのですが、走り始めたら、パタリと倒れてしまい、その日からまったく立ち上がれなくなってしまいました。
結局単位が修得できず高校は退学しました。もう自分の築き上げてきたものがすべてなくなってしまったように感じて、とても強い挫折感に苛まれていました。

副理事長 私も息子もギリギリの状態。父親には退学が決まるまで、何も話していませんでした。息子が学校に行けずに家で寝ていることも退学するまで知らなかったんです。いざ報告したら「18歳で出て行け!」となってしまい、家族でも理解してもらえない難しさを感じました。

理事長 そんななか、初めて自分の症状をネットで調べてみたのです。「めまい、頭痛、だるい、倦怠感」などの言葉で検索してみたら“起立性調節障害”とすぐに出てきました。「きっとこれだ」と思い、そこからそういった診察のできる病院をさらに調べ、診断を受けました。
ODとわかってからも症状はどんどん酷くなっていきましたね。睡眠障害の症状も出ていたと思います。ODが睡眠障害を引き起こし、ODの症状に加えて睡眠障害の症状が重なることで、さらに体調を悪化させるというサイクルになっていました。でも20歳を超えたぐらいから少しだけですが良くなってきました。今は会の運営にたずさわり、様々な人とかかわり合い、学ばせていただいています。高卒認定も取得できたので、もし機会があれば大学で学びたいと思っています。


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