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椎名雄一先生コラム『不登校に効く心理学の話』⑤
勉強が苦手なのは本当か?

 2022年6月15日

 


カウンセリング室の椎名雄一です。
日々皆さんとメッセージのやりとりをさせていただいたり、カウンセリングをする中で気づいたことや傾向などをこのコーナーでお伝えしています。

今日は「勉強が苦手なのは本当か?」という話です。

勉強が苦手だと勘違いしている中高生は意外と多いなと感じます。

「僕は勉強が苦手なんで」「勉強はうまくできないから」

そんなことを言っている中高生と話をしてみると「本当にそうなのか?」と思ってしまうほどちゃんとしています。作業をお願いするとすぐに覚えるし、丁寧だったり、自分なりの工夫やこだわりを付け加えてくる子もいます。それなのに「自分は勉強はダメだ」と決めつけてしまっているので能力が伸びない。それはもったいないなと感じます。

「勉強」にはいくつかの要素があると思います。

1)やる気、興味
ゲームの攻略をするために調べ物をする中高生はたくさんいます。そして、その結果としてかなり多くのことを学習します。ゲームから発展して、ギリシャ神話とか歴史、音楽、デザインなどの知識が豊富になっている子もいます。絵を描くのが好きでものすごく絵が上手くなっている子もいますね。英語には興味がないけれどK-Popにハマって韓国語は覚えている子もいます。

そのやり方はまさに「勉強」そのものです。「勉強」が苦手なのではなく、その科目に「興味」が持てないのかもしれないなと思います。これは重要なヒントです。

2)目に見える効果
誰かに何かを頼まれると頑張れる子は少なくありません。それは「テーマ」が明確になるし、終了した時に相手が喜んでくれる顔が思い浮かぶからです。その点ではゲームは非常によくできています。「魔王を倒す」といった大きなテーマだけでなく、「スライムを3匹倒そう」「村人に話しかけよう」といった小さなミッションを用意して、それに対しての報酬が用意されています。

いわゆる学校の勉強ではそれを頑張ったらどうなるの?成績がよかったらどうなるの?良い大学に進学したらどうなるの?といつまで経っても「やってよかった」が見えてこないような印象があります。勉強は「将来の自分のためにやるもの」であっても良いですが、「目の前の誰かの役に立つもの」「すぐに成長が感じられるもの」でもよいのです。

3)体験型の学習
学校の授業では頭に入ってこなくてもバイトの作業を覚えるのは得意な子もいます。Twitterなどをやり込んで上手なやりとりができるようになっている子もいますね。現場でやりながら覚えるのが得意な中高生は少なくありません。その学習方法も立派な「勉強」の仕方です。
このように「勉強」とは学校の教室で先生が順番に説明するのを聞いていることだけではありません。社会のいろいろなところに学びがあります。「勉強」のやり方は他にもたくさんあるということです。

その意味で通信制高校は非常に工夫されています。
「やる気」「興味」を持つことができるような機会があったり、学び方も従来の学校の授業とは違ったやり方をしている学校がたくさんあります。最低限必要な出席日数などが少ないので英語数学理科などが苦手でも「ネイル」「プログラミング」「イラスト」など興味がある「勉強」をして深めていくことができます。

学校の教室で行われているいつものスタイルの勉強だけを体験して「勉強が苦手」と決めてしまう前に他のスタイルの「勉強」を探してみることをお勧めします。