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「気になりますね!通信制高校」
今春新設校のここが魅力②
新設15校でわかる通信制トレンド

 2022年3月1日
 

◇◇「今春新設校のここが魅力」(3回連載)
第2回 高大7年or5年一貫教育構想

◎「高大連携」を一歩進める


2023年4月開校の通信制高校15校のうち、上の表で見る6校は系列大学や短大を持っています。
通信制高校には「学校外学修等の単位認定」という仕組みがあり、大学などで行われている講義を高校の授業として認め、高校卒業単位としても認めることができます。各新設校もこの仕組みを使った授業などを計画しています。

「高大連携」というと、この科目履修などについてのことでしたが、新設校の中にはこれを一歩進めて7年または5年の高大連携“一貫教育”を進める通信制高校が現れました。

通常なら附属校あるいは姉妹校に分類されますが、大学・短大が通学課程と通信教育課程を開設していることで学ぶ時間や場所を自分のペースで組み立てることができる多様な学生生活の実現が期待されています。
背景には、通信制高校卒業後に進学した人の大学中退率の高さなど苦戦する姿がわかった調査結果(※)があります。

※「通信制高校卒業生アンケート調査報告」(新しい学校の会、22年3月発表)

◎高校入学から5年、7年後を視野に入れる

改めて言うことでもないかもしれませんが、学校は社会に出て活躍できる土台を作る場所です。 とは言え、土台のでき方は一人ひとりかなり異なるのではないでしょうか。通信制高校を選ぶ人には、時間をかけてしっかりとした土台を作るのが向いている人がいます。

そういう人を対象に高校入学から大学卒業までの7年間一貫教育を構想しているのが通称managara Highschool(新潟産業大学附属高校通信制課程、新潟県柏崎市、広域制)です。ネットの高校とネットの大学が連携するのは、ありそうな組み合わせですが、「高大ネットと通学」の柔軟な組み合わせとなるのは同校が初の試みといえます。

「ネットと通学」の組み合わせが具体的にどうなるかは実際に生徒が入学してみないとわかりませんが、高校・大学の設立法人、学校法人柏専学院 梅比良眞史理事長は「高校・大学の全日制課程と通信制課程がすべてそろいました。この4つの枠組みの中で、3年+4年の時間をどのように使うかで、学びの可能性がさらに高まり、生徒がキャリアデザインする際に選択の幅が広がります」と学ぶ時間や場所を自由に組み立てられるメリットを強調しています。新潟産業大学は経済学部を置く大学で、通信教育課程では経済経営学科内に6コースがあります。

また、大学・短大での通学・通信教育に60年近い実績のある学校法人弘徳学園が開校するのが近畿大阪高校(大阪府阪南市、狭域制)です。同校の原田増廣校長は「高校の3年間を、中学校を卒業してから社会に出るための猶予期間として捉えるのではなく、5年先や7年先を見据え、社会で活躍しうる人材を育成したいと考えています」と述べています。

このため、中学卒業時から短大・大学進学も視野に入れ、将来設計ができるように内部進学制度を充実させています。姉妹校となる姫路大学には看護学部、教育学部、通信教育課程が置かれ、豊岡短期大学にはこども学科(通学部、通信教育部)が置かれています。また、近畿大阪高校は、大学・短大施設を利用した直営サポート校も兵庫県内に設置します。


今回は、「高大7年or5年一貫教育構想」についてご説明しました。いかがだったでしょうか?

次回は「いろいろ選べる!私立通信制200校時代」についてご説明します。次回もよろしくお願いします!