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起立性調節障害(OD)家族の会~Snow~ インタビュー①

温かい飲み物を用意して お待ちしています。患者の家族同士が「あるある」を共有できる場

起立性調節障害(OD)家族の会 ~Snow~
代表 星島久美さん(写真左)、大内亜紀子さん(写真右)

朝起きられない、午前中の体調が悪いなど、思春期に発症しやすいとされる病気「起立性調節障害(OD)」。大阪府八尾市を中心に活動する家族会「起立性調節障害(OD)家族の会~Snow~」は、今年で発足から8年目を迎えます。2013年4月から毎月欠かさず行われてきた集まりは90回を超え、また専門医を招いての講演活動やODへの理解を促す周知活動も積極的に行ってきました。OD患者家族としての気持ちを聴いたり、話したり、共感できる場所の提供に加えて、その症状から誤解を招くことの多いODを理解してもらうために正確な情報を発信していくことも家族会としての役割になってきているようです。

すべてが手作りの家族会 様々な必要性に応じて活動広がる

星島 私の息子が通院していた八尾徳洲会総合病院(大阪府八尾市)で「OD親の集い・こどもの集い」が開催されたんです。そこで他の患者さん家族と出会い、講座が終わると病院のレストランで2、3時間お茶を飲んでから帰るということが続いていました。

きっかけがあって私は親の会を始めたいなと思ったのですが、ちょうど時を同じくして、主治医であった小児科医の神原雪子先生から「お母さん同士で連絡網をつくったらどうか」というお話がありました。そこで改めて私から皆さんに会の発足を提案して賛同を頂けたのが始まりです。

ほとんどの方が神原先生の患者さんでしたので、団体名は雪子さんというお名前から拝借して「Snow」と名付けました。それが2012年 8月のことです。

その年の12月、神原先生の協力もあって、ODの第一人者で当時大阪医科大学附属病院に勤められていた田中英高先生(現・OD低血圧クリニック田中院長)、八尾徳洲会総合病院臨床心理士の八島麻美子先生、そして神原先生の3名をお招きして、公開型ではなくクローズでの茶話会を開催しました。大内さんはその打合せ段階から参加しています。

茶話会を終え、次はとりあえず一度集まりを開いてみようという話になり、2013年4月に「ODを聴こう・話そうの集まり」をやってみたんです。

そのとき集めた参加費が2000円ほど余ったんですね。これを参加者に返金して終わりにするか、来月もこの2000円で会場を借りてやってみるか、参加者に問いかけたところ、みんな「やりたい、やりたい」と。それで翌月に2回目の集まりを開催することになりました。以降、このときから今日まで(2019年2月時点)で八尾では71回を迎えます。数えていたわけではなく、1年12回、毎月欠かさず開催してきたので、この計算になるんです。豊中、岡山での集まりを加えると90回を越えることになります。


大内 その頃、田中英高先生から『子どもの不定愁訴』(総合医学社)を刊行するにあたり家族会から寄稿して欲しいとオファーがありました。この原稿料を星島さん個人ではなくSnowの口座に振り込みたいという話になったのですが、郵便貯金で口座を作るには会則が必要になるんです。当時、私たちの活動は自転車操業のようなものでしたから、これを機に会則をつくり、代表者も立てて会費設定もしようと。それでSnowをしっかりとした会にしていこうという流れになっていきました。ただ、会則なんて作ったことありませんから、すべてネットで調べて手作りでやっていきましたね。同時に、ホームページやフェイスブック、パンフレッ トも必要だということで全部一気に進めていきました。

これは今も同じですが、先に会のスタイルや骨格があるわけではなく、様々なオファーがあって、その時々の必要性に応じて形を変えていっているのがSnowの特徴だと思います。


星島 毎月の「聴こう・話そうの集まり」を続けながら、そうしたオファーや先生方の縁で 様々なイベントも行ってきています。2014年には神原先生と関西医科大学附属滝井病院(現・関西医科大学総合医療センター)の柳夲嘉時先生をお迎えしたランチセミナーを開催。翌年に神原先生からのお声掛けで、第118回日本小児科学会学術集会(大阪国際会議場)で患者会として3日間ブースを出展しました。その直後、今度は大阪医科大学附属病院の吉田誠司先生を中心に開催されるODキャンプに協力し、今年5回目を予定しています。

また、私の夫の実家が岡山なのですが、帰省の折に通信制高校の看板を目にしました。そこで、岡山に通信制高校があるのならODの子もいてSnowの集まりのような場所を求めている人もいるだろうと思い立ち、岡山での集まりも開催してみました。

そうこうしているうちに、Snowのホームページを見られたNHKの『総合診療医ドクターG』という医療番組の制作会社の方から取材を受けたんです。「高校生が朝起きられない」という主訴について、若い研修医の先生方が病名を当てていくクイズ形式の番組で、そのときの正解は甲状腺疾患だったのですが、ODのことが1分ほど取り上げられました。テレビの世界ですから1分でもすごいことで、出演されていたタレントさんも「そんなの知らなかった」と関心を持たれた様子でしたね。その番組のつながりでNHKラジオの出演依頼を受けたり、また新聞取材なども少しずつ入るようになっていきました。

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