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専門医のバックアップと家族会だからこその発信

星島 行政からの協力も得られるようになり、2016年には八尾市が公募した助成事業とし て、また翌年に内閣府の若者支援事業として豊中市と共催で専門医による講演会を開催することができました。

豊中市での講演会は大阪府下のほとんどの学校に案内されたのですが、それがきっかけで、堺市で全日制と通信制課程を併設されている賢明学院さんが連絡をくださいました。幼稚園から小・中学校、さらに高校まで持たれている大きな学校ですが、学院全体でODに関心を持って頂き、職員研修での講演依頼をしてくださったんです。神原先生への講演依頼とともにSnowにもお声掛けくださって、私もお話しさせて頂くことになりました。

このとき、賢明学院の先生方が素晴らしかったのは、ご自分たちの職員研修でありながら、 誰でも聞けるようにとオープンに参加を呼びかけられて、チラシを近隣の学校に手渡しで歩いて回られたんですね。チラシもそのまま切手を貼れば郵送できる形に仕上げて、記者クラブなどにも告知されました。そして、このときの様子を産経新聞や毎日放送が取り上げてくださったんです。

同じころに今度は奈良県のある小学校のPTAから、地域の家庭教育学級に講師として招いて頂いたんです。ただ、今回は神原先生など医師の講演はなく、私たちだけで話すという形になりました。そうすると、スライドみたいなものがあればより良いだろうと。そこで、家族会発信のスライドを運営メンバーで作ることにしました。


大内 家族会の立場として話すのですが、それでもある程度医学的な話もしなければなりません。そこで、いろいろな先生方の著書も盛り込んで、出来上がったものは著者さんや顧問医の先生方にスライドもナレーションもチェックして頂きました。

その頃から私たちは必要を感じて、星島さんのお子さんの主治医だった、現在はゆきこどもクリニック院長の神原雪子先生、東こどもの心とからだのクリニック院長の東佐保子先生、大阪医科大学附属病院小児科医の吉田誠司先生に2018年から顧問医になって頂いています。

ただ、スライドでは、やはり家族会だからこそ発信できる内容も厚く盛り込んでいきたいと考えていました。普段、集まりに参加されるお母さん方は、ぶっちゃけた話をされているんですね。「先生からこんなこと言われてんけど、実際はどう?」とか「うちの子、お父さんからこんなこと言われたわ」といった、いわゆる愚痴ですね。専門医の先生方にご協力頂く医学的な説明やアドバイスに加えて、そういった家族会ならではの話もスライドに入れたいと思ったんです。

ODの子って、不思議なことがたくさん起こります。私たちはそれを「ODあるある」と呼びますが、例えば普段朝起きられないのに、行きたいコンサートになるとぱっと起きて行けちゃう。もう親は理解不能です。自律神経がどうこうって説明はつけられますが、でも「やっぱりさぼってるんちゃうん」と誤解しますよね。

それから、学校の先生が良かれと思って言った言葉に傷ついたりする。頑張って学校に行ったら「よう来たな。明日も頑張れよ」。もうへとへとで行っているのだから、「また調子がいいとき、おいでな」とか、本当はそんなふうに言って欲しい。そういう、学校の先生がはっとするような内容も盛り込みました。

ぜひODを知らない人に聞いて頂きたい、と気合を入れて作りました。奈良の家庭教育学級だけで終わらずに、これからもたくさんの人に、特に学校の先生に聞いて欲しい。そんな思いがふくらんできました。だけど、そんな都合良く呼んでは頂けないので、まずはSnow主催のOD教室を2019年1月に開き、興味を持って来てくださった先生方に聞いて頂く。もしも学校で共有したいと思って頂けたら「出前OD教室」をオファーして欲しいというのが願いです。都合が合えば可能な限り出張しますよというスタンスです。

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