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学びリンクで働く!元不登校・通信制高校卒業生のつぶやき
9:通信制高校生だった日々を今振り返って思うこと⑤ 私は今も不登校生

 2023年6月15日

 


こんにちは。
学びリンク編集部で働いている、元不登校・通信制高校卒業生の柳野です。

このコラムでは、そんな私が通信制高校の専門出版社である「学びリンク」で働きながら感じたことを紹介します。

今回は、「私が通信制高校生だった日々を今振り返って思うこと」シリーズ最終回です。これまで4回のコラムでは、

第1弾:コース変更を3回した自分の事例をもとに、高校生活を充実させる方法について
第2弾:通信制高校ならではの青春について
第3弾:マンネリ化した高校生活を機に、挑戦したオーストラリア留学について
第4弾:留学で得た英語力と予備校での猛勉強で、大学合格を勝ち取った経験について

を紹介しました。

本シリーズを機会に、改めて、通信制高校生だった3年間を振り返る中で、「通信制高校を選んでよかった」と思う時もあれば、「通信制高校を選んで本当によかったのか」と悩む時もあったなと思い出しました。

私が最近読み返した、書籍『不登校後を生きる』(学びリンク)の中で、丁度、過去の捉え方についての話がありました。不登校経験者で、今は岩手大学人文社会学部准教授である著者の樋口くみ子さんは、こう話しています。



社会学では、自分の過去のストーリーは一つではない、ととらえる。その時々の状況によって、同じ過去の体験は「良かったな」と思うこともあれば「悪かったな」と思うこともある。例えば「学校に行かなかった」という自分の過去に起きた事実は変えられないが、その事実をどう受けとめるかについては変えることができる。



上記の樋口さんの言葉は、本当にその通りだなと何度も読み返しました。

たまに合同相談会で来場者の方から、「通信制高校を選んでよかったですか?」「通信制高校のメリット・デメリットは何ですか?」と聞かれることがあります。
正直、通信制高校生だった毎日全てがよかったわけでもないですし、自分の希望が通信制高校で全部叶うわけでもありません。

ただ、保育園児の頃から不登校をくり返して、自分が生きているのかもわからない一番つらかった時期と比べると、高校を卒業できただけで、「通信制高校を選んでよかったじゃん」と思うのです。そして、今は、「通信制高校を選んだ」自分の選択を後悔したくなくて、留学や大学受験に挑戦し、少しでも良い方に捉えられるように頑張った当時の自分をうんと褒めてあげたいです。

高校を卒業して、大学では、自分が不登校だったことや通信制高校卒だということを忘れるほど、学生生活を楽しんでいました。そして、今は、過去のことを振り返るのが鬱陶しいほど、仕事で手いっぱいです。

しかし、節目の時々に、過去をどう捉えるかが問われる時があります。その一つが就職活動でした。自己分析では、過去を振り返る度に、良いこと以上に嫌なことも思い出しましたし、面接では「何で通信制高校に通っていたの?」と質問する会社があったことも事実です。

そんな時こそ、樋口さんの言葉をかみしめることが大切だと思います。でも、実際、私は、「不登校でよかった」「通信制高校でよかった」と言えるほど、自分で思っていなかったのです。なんなら、今の私もこのコラムをどう書いたらいいかわからなくなるほど、引きずっている自分がいます。ずっとこのコラムを書き始めてから感じていたのですが、私はまだ不登校のままなのです。

しかし、そんな自分でも、今、社会人2年目として、働ける場があることを本当に感謝しています。
また、「不登校になってよかった」「通信制高校を選んでよかった」と言える人も、本当は100%そう思っていないけれど、自分は自分と言える人も本当に尊敬します。

不登校の児童生徒数、通信制高校生徒数が年々増えるとともに、不登校経験者、通信制高校卒業生が増えていく。そんな世の中である今、いろんな捉え方を持つ人がいるのは当たり前です。そんな一人として、これからもコラムを書き続けることができたら、私の本望です。